シリアはシルクロードの要衝の地であり、かつて訪れたこともある、私にとってお気に入りの地でもある。現在起きている、アサドの虐殺は胸のしつけられる行為である。すでに1万人を越える人たちが殺害されている。
親父の跡を急遽継いだ元医師の、アル・アサドであるが彼の基盤はきわめて弱いものである。わずか数%のアラウィー派のアサドの政治的・宗教的基盤、裏付けはきわめて脆弱なものである。
中東の春は吹き荒れて、独裁者が次々と殺害されるか追放されている。アサドは自信の基盤もあり、反政府勢力をテロと呼び先制攻撃することで凌ごうとしている。これは、アサドの怯えである。
新たな展開を見いだすことがない政権に未来はない。いたずらに国内を混乱させ、国民を恐怖におとしめ、国家を疲弊させ
るだけである。展望はなにもない。
国連の存在もほとんど機能していない。無意味に殺害され続ける、陽気で親しみ気なシリアの人々が可愛そうでならない。
国内の利権を独占する政権に群がる都市近郊の富裕層とロシアが、いつまで彼を支えるかがアサドの命綱である。サウジ連盟はすでに最後通告を終えている。