オバマは次期がないから、銃の規制にようやく本腰を入れるようである。規制に動き始めたことを受けて、今までになく銃が売れているようである。
銃は身を守るためにあるとする、一方的な論理に支えられるアメリカ社会は、自らの権利を最大限主張する、身勝手な社会である。犯罪を抑止するとする道具が、数知れない犯罪の道具になっている。
昨年暮れに、アメリカのワシントン州とコロラド州で、大麻が嗜好品として合法化されることになった。21歳以上が一時に1オンス(28.3グラム)以上買うことが出来ないとか、車に乗れないとか、公共の場で吸引できないとかの、規制は一応ある。
しかし、大麻は麻薬である。習慣性も高く、健康にいいわけがない。麻薬の売買は、不法社会の組織や国家が、財源として暗躍している。犯罪の根源にもなっている。
放置すると蔓延する。規制すると隠れて吸わなくなる。というには建前のようでもある。財政難に悩む州の税収になるというのが本音のようである。赤字の同額が収入になると見込まれている。
これまで大麻が麻薬常習への入り口になっていることが、指摘されている。合法化の根底には、アメリカ文化の個人の自由を束縛しないとか、考えは容認するという、いい意味での個人主義がある。
しかし、銃社会の前提になっている自己権利とその保全が、社会の闇の部分を作り多くの命を奪っているのも事実である。国家が軍隊を持ち、軍備拡張をするのと同じ理由である。敵より優秀な兵器を持ちたいようになる。
大麻の合法化は州民の投票で、可決採択されたものである。何とか大麻を吸いたい身勝手な人たちの運動が、実ったものである。大麻吸引は俺の勝手だろうというのである。闇社会を作ったり健康を害することなど、彼らは考えないのである。アメリカは、個人の自由や身勝手はあらゆるものに優先するからである。