失業率が経済指標の中に入ってきたのはいつの頃からだろう。アメリカの場合は、政権の活力を削いだり、新たな政策基準にもなっている。
失業率とは、無職のものであって就業意欲のある者と、有職者の比率である。上の表は世界各国の失業率の比率である。日本は先進国では極端に低いと言える。(クリくすると大きくなります)
日本の犯罪などの報道が多くの他の国と異なるのは、年齢と職業を必ず記載していることである。社会が無職に対する評価が極端に低いことも関係あるだろう。
私の町は酪農の町である。酪農と関係ない職業を探すのが困難なほどである。政府や周辺企業に持ち上げられて、大型化した農家も少なくはない。そうしたところでは、中国やフィリッピンや韓国の人たちが黙々と働いている。
この人たちに日本の最低賃金の適用が生かされているかどうかは知らないが、かなり安いようである。外国人労働者は、二年しか就業できない。研修生とか実習生ということになっている。彼らが仕事に習熟することがない。
都会などの工事現場でも、東南アジアなどの労働者が少なくはない。介護の場にも多くのアジアの人が入ってきている。
毎年約1000名ほどが獣医師が、国家試験に合格する。かつては、大動物(産業動物・牛、馬など)と小動物(ペット・犬、猫など)を選択する獣医師は、相半ばしていた。現在は六割が小動物志向である。
我々の仕事は、クソまみれになるし力仕事になるし、昼夜を問われることがない。大動物の獣医師は、6Kと言われている。若い獣医師はお好みではない。
失業率が高くなったと報道される度に、身近な例を思い起こしては、仕事がないわけではないと思っている。汚かったり危険だったりする仕事を、嫌っているだけではないか。あるいは、かつての専業主婦の社会進出も関係あるかもしれない。
失業率が高いと、企業側は労働条件をなどの雇用のレベルを下げる理由に用いられるが、失業率は必ずしも仕事がないことを表現はしていない。