そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

消費増税に抱合せる企業減税

2013-08-27 | 政治と金

来年4月の消費税の8%増税に向けて、政府が具体的に動きだした。60人もの有識者を呼びつけ、7日ほどに渡り話を聞くというのである。ほとんどが賛成者の「有識者」である。単なるアリバイ工作、増税へのスケジュールの一環とみてよいだろう。

長期政権を目指す、安倍晋三は不評なことには慎重である。慎重であるが、やらないのではない。あれこれと会議や根回しをしながら、責任の分散を図って必ず実行するのである。TPP参入も、集団的自衛権の容認などがそうである。内閣法制局長官を意の通じる人物に前例のないすげ替えて外堀を埋めたり、やがて国民が忘れたころを狙って、決定するのである。

直接国民に影響がある消費税増税はさらに慎重のそぶりを示している。安倍が最も懸念するのが、自ら掲げたデフレ脱却にブレーキがかかることである。

そこでどうやら消費増税と抱合せてやろうというのが、企業減税である。消費税賛成者が多い、企業側を擁護する取り組みである。支持者への人気取りという側面と、デフレ対策であろう。更に投資減税という、お土産も用意されている。

金の流れを考えると、一般庶民から吸い上げた消費税を、企業側にばらまくことになる。

指標となっているのがGDPの伸びである。増札などによる金融資本の活性と公共事業による、見せかけの経済の伸びである。実体経済の動きではない。これはこの国の財政赤字を増大させることには、全く無関心の経済政策である。

国民の多くは消費増税を望んでいない。各種の世論調査でも、反対意見は70%台の数字である。緊縮財政に取り組むべき時に、放漫ばら撒き財政を選択し、官僚主導の財政配分に手を付けないのは、明らかに未来を食い物にした、民意とねじれた政策と言える。

コメント (7)
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