そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

アメリカは余程困っているのだろう

2013-08-02 | 政治と金

米国家安全保障局(NSA)による個人情報収集活動を告発し、米当局に訴追されている中央情報局(CIA)の元職員、スノーデンが8月1日、ロシアに入国した。スノーデンは6月23日からモスクワの空港に滞在し、世界各国への亡命を求めていた。アメPhotoリカは、旅券を無効にしたためモスクワ空港から動けなかったのである。

唯一の動ける方法はロシアへの亡命しかない。オバマは直接プーチンに引き渡しを求めていた。死刑にはしないとか、アメリカの国益に反することはやらせないとか条件まで出し、なりふり構わない交渉をしていた。

これに対してプーチンは、1年間の亡命という条件付きで認め入国させた。アメリカPhoto_2では、ソチオリンピックのボイコット案まで出る、異常とも思える反応であった。オバマはかなり失望したようである。

アメリカは、来週予定していた、ハイレベルの協議が延期され、9月開催の米ロ首脳会談も延期する動きもある。たった一人の職員の内部告発に対して、アメリカは異常ともいえる反応をした。

ロシアでは、プーチン政権になってから、反プーチンの政治家やジャーナリストが、亡命先で何人も不審死を遂げている。プーチンがスノーデンの亡命を受け入れたのは、人道的見地からではない。アメリカに対して、何らかのカードとして使える可能性を探った結果である。

スノーデンの内部告発に対して、アメリカ政府は事実関係を否定したものがない。Photo_3
誰の了解も取らない個人情報の取得についても、その必要性があったと述べている程度である。

アメリカではプライバシーはテロ対策の前に、存在しないも同然になってしまっている。歴史は、このような権限を与えられた為政者は、その拡大を無限に行うことを教えてくれている。その行為が決して人道的でないことを知っているから、オバマは焦っているのであろう。

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