昨年大きな隕石が落下したことで知られる、ロシアのチェリャビンンスク州は、この時核汚染を心配する声があった。ここは長年にわたって、核物質が投棄され爆発し、廃村が起きた村でも知られていたからである。
チェリャビンシュク州のマヤークには、第2次世界大戦直後に核関連施設がつくられた。この施設は、これまで3度の大きな核関連事故を起こしている。ウラルの核惨事と呼ばれている。
1度目は、マヤークが1948年から3年間にわたって、高レベルの核廃棄物を投棄していたことである。当時は東西冷戦のさなかで、全く住民には知らされることもなく、核開発者にも知識が乏しかったのであろう、プルトニュウムが恒常的に河川に廃棄されていたのである。
2度目は、核俳句物施設の爆発である。1954年に起きている。爆発原因なども特定されていないが、水蒸気爆発のようである。上空1000メートルに煙が立ち上ったと、住民が話している。
3度目は、紺爆発による放射能の拡散である。2万3千平方キロと言われ、北海道の3分の1が汚染された。但し当局の発表である。現在ものこの地域の収穫された牧草には、通常の100倍の放射能汚染が起きている。ロシアは、延々と半世紀以
上にわたって、土による埋却を行っている。成果は上がっているように思えない。
マヤークが投棄した河川テチャ川の周辺では、現在も腫瘍や脳奇形などの発生が絶え間ない。やっと数年前に、川を鉄条網で国は囲った。50年以上経過してのことである。
国は放射能との因果関係を証明できないとしているが、突如このムスリュモア村を閉鎖した。住宅を与えて移転を強制したが、与えられたのは住宅だけであって、仕事も土地も何もない。
核関連施設マヤークは、現在も現思慮潜水艦の解体や原発の、ロシア唯一の使用済み高濃度核の処理施設として稼働している。
昨夜深夜に放送された、札幌テレビ放送の番組「核汚染:失われた故郷」を見て、改めて核物質の恐ろしさを知った次第である。どうして深夜にやるのだろう?