ブラジルのルセフ大統領は、10月に予定していたアメリカの公式訪問を取りやめた。米政府が大統領の個人的なメールも含めた通信を傍受していことが発覚したためである。
このところ外交で失点続きにオバマは、懸命に電話で直接20分も説得したが翻意できなかった。双方にメンツを保つように、延期とされたが実質中止である。
アメリカ国家安全保障局(NSA)が、ルセルフ大統領の個人的な通話やメールを傍受していたのである。オバマはテロ活動に限定されており個人情報には及んでいないとしていたが、取り繕っただけの嘘であったこともばれてしまった。
元CIAの職員であった、スノーデンによって暴露された、アメリカ情報局の情報収集活動が個人情報も含んでいたことが証明されたことになる。今回もスノーデンから入手した情報に基づいたものである。
今回の訪米でルセフ大統領は、石油探査やバイオ燃料関連技術に関する提携や、ブラジルによる米ボーイング社からの戦闘機購入に向けた下地を整えるつもりであった。
ブラジル空軍はボーイング社から40億ドル相当の戦闘機の購入を計画していたが、NSAによる監視活動に対して、信用の置けない国から戦略的な航空機を購入することはできないと態度を一変させている。
安倍首相は、公然と日本版NSAの設立を表明している。その下地としての、国家秘密保護法案の設立である。オバマの言うように、テロ対策なら何でもできる法案であり、組織の設立なのである。
NSAは何をやるところか?国家の権力者が志向することなら、手段を選ばないということである。権力者にとって都合のいいことなら、虚構の事件だって起こすことができる。昨日は柳条溝事件から83年目の日であるが、侵略のための仕組まれた虚構の事件である。
国家のために国民から思想信条や結社の自由なども制限するとした、自民党憲法草案と合致する日本版NSAを、作ることに安倍首相は目指している。
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