そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

一次産業の人たちが実感する地球温暖化

2015-05-02 | 気候変動

この表は、農林水産情報交流ネットワーク事業のモニター調査である。農業者1269人、林業者141人、漁業者349人計1759人による結果である。仕事として、自然界の動きを敏感に感じる立場にある人たちの、いわば意識調査のようなものである。
地球温暖化の影響がすでに表れていると思っている人たちが、強く思う57.1%にどちらかと言えばの40.0%を加えれば、97.1%にもなる。ほぼ全員といって良い。都会で働く人たちに聞けば、多分この半数以下であろう。
民主主義が多数決であるなら、なべてしまって都会の意見が優先され、温暖化を実感している人たちの意見は薄められてしまう。こうした意味でも、多数決や一票の格差の平準化は、田舎にとって不利であるばかりか、地球の異常な動きを政治に反映できないことになる。
特にこの一年は異常であったことを、次の表は語っている。強くそう思うの26.5%にどちらかと言えばの47.4%を加えれば74.2%にもなる。温暖化は異常な速さで進行していることが判る。
その具体的な内容は最後のグラフである。猛暑日など気温の変化や洪水や台風や干ばつや四季の変化などを上げている。
こうした一次産業の人たちの、温暖化や異常気象についての実感に都会の人たちは耳を貸すべきである。解決や対策を講じるには、政治であってそれは多数の人によって支えられることが、本質的であるからである。
地球温暖化への対応は、経済優先、多数決の原理の中ではいかにも鈍い。私たちはこの地球を未来の子供たちから預かっているのだという意識を失ってはならない。
コメント (2)
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