そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

安倍政権下ならイラクに参戦していたに違いない

2016-07-08 | 集団的自衛権
英国のイラク戦争参戦とその後の経緯を調べる独立調査委員会(チルコット委員会)は6日、当時のブレア政権(労働党)がイラクのサダム・フセイン大統領の脅威を過剰に表現し、準備不足の英軍部隊を戦地に送り出し、計画は「まったく不十分で正当化できな」という見解を発表し、「平和的手段は尽くされなかった。軍事行動は最終手段ではなかった。イラク戦争参入は誤りだった」と手厳しく結論付けた。(嘘つきブレアの鼻が伸びている)
ブッシュがイラクが大量破壊兵器を所有し、スカッドミサイルはロンドンが射程距離内にあると、国連の調査では確認できなかったという報告を無視して、アメリカはイラクに攻め入った。アメリカのイラク侵攻をいち早く支持したのが、イギリスのブレアと日本の小泉純一郎である。ドイツとフランスは国連の調査を重んじて反対をしていた。
日本では民主党政権下で、岡田克也外相が検証委員会の設置をしたが、自民党政権になりA4用紙わずか4枚の報告があり、「おおむね正当」としている。これに関して安倍晋三は更なる検証は必要ないと蹴とばしている。

ブレアは独立委員会の報告に、「イラク戦争は正しかった。戦後世界はよくなった」と、信じられないコメントしている。独立委員会は、有識者5名で7年がかりで150人以上の聴取し、膨大な政府文書を分析している。ブレアは何があってもアメリカについてゆくと、ブッシュに述べている。
即座にアメリカ支持をした小泉も、アメリカの要請を受けざるを得なかったと側近が述べている。それでも個別的自衛権を限界とした小泉政権下では、復興支援でサマワに自衛隊を派兵するのがやっとであった。安保関連法が国会を通過した現在安倍政権であれば、重火器を装備して参戦していたに違いない。何しろアメリカの要請であるから、即刻参戦することになる。

遅れてアメリカ支援に賛成し、イラク戦争に加わったオランダは、独立委員会を設け国際法に違反していたと述べている。オバマですら愚かな戦争であったと結論付けている。名古屋高裁は憲法違反と結論付けている。
誰が見てもこの戦争に正当性などなかったといえるが、日本では全くこの戦争を検証すらしていない。イラク戦争の自衛隊の海外派遣の根拠を曖昧にしたままで、安保法案が成立した現在、この法律がそれこそ戦争法と名指しされることが正当性を持つことになってくるのである。

現在の中東の混乱と世界に広がったテロは、ブッシュがイラクに侵攻してイラク市民を10万人ともいわれる被害者を出した戦争が引き起こしたものである。世界の危険を取り除いたと豪語したブッシュの言葉とは裏腹に、世界中にテロは拡散している。日本はこの戦争を支持したのである。安保関連法を持った現在だからこそ、日本はイラク戦争を徹底的にそして正当に検証するべきなのである。

コメント (3)
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