そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

財政規律の健全化こそ未来の国民に残さねばならないのに

2016-07-12 | 安倍晋三
安倍晋三はアベノミクスが支持されたとばかりに、石原伸晃経済再生担当相に対して今日(12日)経済対策の取りまとめを指示するとしたうえで、ゼロ金利環境を生かした財政投融資の積極活用も併せて表明した。結局はアベノミクスの第二の矢の財政投融資、即ち市場へ金をばら撒けということである。選挙に勝ったから当然とばかりの、口を開けて待つ企業への投資である。
「キーワードは未来への投資だ」と強調したが、10兆円あるいは30兆円ともいわれる投資をやるようだが、どこにそんな金があるのだろう。経済界からも問題意見が出ている。リニア新幹線の前倒しだの、整備新幹線の建設加速、農産物の輸出体制強化などを打ち出しているが、そうした投資がぜい弱な産業しか育ててこなかったことが問題であろう。そうした金を目当ての産業は政権を支えた褒美としての意味合いが強く、結局は財政負担ばかりが増えて税収がまま何らないばかりか、財政規律の悪化を促進させるだけなのである。
選挙が終わるや否やの国民に向けてのパフォーマンスである。これまで何度も繰り返されてきた、公共投資はインフラ産業(土木産業)を主とする特定の企業を潤すばかりで、バブル期のように地域の産業が振興して税収が上がることなどなく、徒に未来の国民への負債を増加させるだけである。
この構造は原発と同じである。今の私たちだけがあるいは特定の産業だけが潤うので、政権を支えあたかも民主主義が機能しているかに見せているだけなのである。未来の国民、未来の地球に対して言い訳のできない、解決不能な放射性廃棄物を積み残し、膨大な借金を積み上げていくばかりなのである。
民主主義の理念だけでは、「今だけ、金だけ、自分だけ」を解決できない。安倍晋三はアベノミクスが支持されたとばかりに、大盤振る舞いをやるのであるが、これではいつまで絶っても道半ばどころか、その途にも就いていないことになる。

なにしろ選挙に勝ったと思っているから手のつけようのない勢いである。前回民進党(民主党)は17議席しか取れなかったのに、今回は32議席と大健闘なのである。現職閣僚を2名も落選させ、おまけに保守王国の鹿児島知事選挙は、反原発を掲げる新人に負けてしまう大波乱である。
国家を軍事機能を持つ国家として作り上げることが、安倍晋三の目的であるから、そしてそれを日本会議などが支持するものであるからなおさら厄介である。財政規律の健全化は票にならない。ジャブジャブ使う方が票になるが、今はそんな時代ではない。政治家は票が欲しくて何でもやるので、財政のことなど考えてはいない。



コメント (1)
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