そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

東京都知事選で自民党の内紛をつくことのできない民進党

2016-07-06 | 地方自治
東京都知事選挙は、小池百合子氏の立候補決断ですべてが決まった。自民党都連の石原伸晃会長のふがいなさが彼女を走らせた。確かに参議院選挙の際中とはいえ、もう時間がない。政権与党が候補者を擁立できないのである。桜井俊氏の擁立に失敗したが二の矢が継げない。小池にとって最も手ごわい相手とみられた、桜井氏が固辞したのを見て決断したのであろう。二の矢とした増田寛也氏は、東京縮小論者である。首都を縮小しなければ多くの地方が消滅すると著書「地方消滅」を著している。しかも自民党員でもなく、民進党も擁立を検討した人物でもある。
石原伸晃坊ちゃまの優柔不断の先送りが、小池氏に有利に働いている。都連の了解が得られないまま立候補を表明した小池氏に、除名などの制裁を加えると選挙後の立ち位置がなくなる。かといって分裂選挙はやりたくない。勝算のない選挙を増田寛也氏が受けるとは思えない。かといって、小池氏を公認する謙虚さは持ち合わせていない。通常なら時間が解決するような問題であろうが、今回は時間がない。

こうした自民党の体たらくに対して、原理主義者の岡田代表は「相乗りはしない」という原則を崩すことができない。民進党は石原伸晃の秘書であった、党内最右翼の長島昭久衆議院議員を擁立に動いている。原発再稼働賛成、憲法改正賛成、核武装論者のこの男を、野党共闘を打ち出している共産党が推薦することはない。
むしろ、民進党が擁立すれば自民党が推薦する可能性すらある。石原伸晃にそのような度量があればの話であるが、思想的には自民党の右派に並ぶべき存在である。

野党第一党の民進党は、千載一遇のチャンスにも係らず東京都知事選では何もできない。参議院選挙後に決めるということであるが、民進党が敗北が予測される参議院選挙後では更にみじめになろう。
今日の国政の安倍晋三の一人勝ちは、野党第一党の民主党の不甲斐なさが生んだものである。選挙直前に馴染みが薄く、浸透しない党名に変えたことも大きかろう。自民党の分裂選挙を突くことができない民進党である。
コメント (1)
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