そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

左右がアベコベになって、アキード事件はウヤムヤで終わる

2017-03-19 | 日本会議
森友学園への国有地不正転売なるアッキード事件は、どう考えても奇怪な展開になってきた。森友の籠池理事長は思い込みの激しい、皇国史観の持ち主で戦前回帰のアナクロ男である。小学校建設などで、寄付を集める手法は、自説の皇国史観を日本会議で披歴して、共感した右翼の論壇を並べ立てた。学園の信用度と注目度を上げるのには、持って来いである。
籠池の言い方に従えば、「同じ方向を目指すもの」からは無条件で、こうした学校建設には支援を受けることになると思ったのであろう。何しろ思い込みが激しい。この手の人物はよく見かけるが、汚いことはやらない。何が汚いかは本人が決めているのであるが、そうした一方的な論理には比較的忠実である。別の言い方をすれば、極めて単純な一本気な男である。
籠池は信頼していた日本会議を軸にした右翼連中が、異様な国有地払い下げの実態が明るみに出るや、一斉に引いてしまった。籠池にしてみればこうした時にこそ頼りになるのが、同じ方向を向いている右翼の連中だったはずである。特に頼りにしていたのは、同じ考えとまで持ち上げてもらった安倍晋三である。一本気な男は裏切りに写ったことであろう。
この極右翼の男は、こともあろうか野党にその反転攻勢の矛先の介助を依頼した。民進党は党の肩書がやっと着くような代行を向けたが、共産党や民社党や自由党は問うのかをになる人物を寄こして、籠池の意見を聞くことになった。間に入ったのは、ベストセラー「日本会議の研究」の著者の菅野完氏である。菅野氏は特段左翼とは思えないが、日本会議から見ると目の上のたん瘤(コブ)的存在である。こともあるにこうした人物と政党に、籠池は右翼の連中への反乱を依頼したのである。徒手空拳の野党はすっかり舞い上がって乗ってしまった。
古色蒼然たる皇国史観に基づく学校建設に、籠池がお助けに呼びつけた野党が賛成するはずもない。もともと売名行為などしか興味のない、右翼の評論家や政治家たちに辟易し被害者感覚になった籠池の最後っ屁のようなものである。
国会で爆弾発言はなかろう。弾は殆ど菅野に渡している。せいぜい信じた、同じ方向を目指していた連中に嫌味を投げかける程度で終わる。しかし、学校建設に跳梁跋扈した安倍昭惠というほぼ公人の後始末として、安倍晋三には道義的責任は残る。関係していたら止めると豪語した言葉を実行する裁量はななかろう。。
このアッキード事件の本質である、国有財産をただ同然で叩き売ろうとした背景こそが問題なのである。ことの本質は、この問題を初めて世の出した豊中市議の木村真氏の追及があってこそであるが、彼の真摯な当初の取り組みにその本質を見ることができる。国会はこのことを忘れて、ワイドショー化するのであろうか。
コメント (3)
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