そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

山口の日露会談はロシアの北方領土開発へのゴーサインだった

2017-03-03 | 北方領土
安倍晋三は、昨年12月地元の山口県の長門市で日露首脳会談を行った。会談前には、北方領土返還への足掛かりの会談のように、日本のメディアに書かせた安倍晋三である。会談の成果を踏まえて解散もあると煽った割には、何の成果もなく終わった首脳会議であった。お寿司をいつもおよばれに預かっている日本のメディアは、安倍に好意的な報道しかやっていなかった。
会談後の記者会見でプーチンは、相当丁寧に正確な日露の歴史経過を述べた後に、日米安保条約の存在を強調した。要するに北方領土については無回答であった。
ところが安倍晋三はことさら会談の成果を強調し、共同経済活動をし日本は3000億円を差し出すとした。プーチンのしたたかさに、安倍晋三が全面敗北を喫した瞬間であった。

昨日(3月2日)ロシアのトルトネフ副首相(極東担当)は北方領土の共同経済活動が、「交渉がただ続くだけで効果的な形が現れない。クリール諸島(北方領土と千島列島)をロシア政府の先行発展区に指定する」と述べた。待っていられるか。協議などする気がないと述べたのである。実効支配の強みである。ロシアならやるだろう。
さらにトルトネフ副首相は昨年、北方領土の色丹島に島内初の滑走路の建設を進めると表明している。サハリン州のユジノサハリンスク市との航空路線開設をするということである。「色丹島との直行便を開設するため、小型飛行機をリースする可能性を調整中だ」と、具体的内容に述べている。
日露会談の前になる11月には、国後と択捉にミサイルを配備したと表明している。北朝鮮の動きは逐一衛星写真を使って報道し危機を煽るが、北方領土のミサイル設置については全くそれがない。
更には、北方領土に新たな師団を配置するとのことである。新設する4個師団のうち1個師団を配置するのである。北方四島は軍事拠点化する意向をロシアは引き下げることなどない。

昨年12月の日露会談は、ロシアの北方領土開発へのゴーサインであった。3000億円供出はどこに消えたのか知らないが、盗人に追い銭とはこのことである。
私は北方領土については特段の思い入れはないが、日本官僚の終戦手続きの失態結果であると理解している。終戦は1945年9月3日である。日本はポツダム宣言国以外には何の手続きもやっていない。歴史的に領土に固執する狡猾なロシアに、日本は何の対抗手段も持っていない現実を直視するべきである。
コメント (2)
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