そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

官製春闘は官製談合である

2017-03-16 | 連合
最近聞きなれない言葉が多くなったが、その一つに「官製春闘」というのがある。今年も昨年に続き、安倍晋三が先頭に立って経営側に賃上げをお願いするのである。これを“官製春闘”と呼ぶのである。これは、安倍晋三が政権の経済政策のアベノミクスの成功を演出するため、国民総生産(GDP)の6割を占める個人消費を伸ばすための演出である。
そもそも、政府のお声がかかっているのが、大企業と半自民の連合である。基本給も高くて、解雇の心配もなく安定している組織が対象である。これらの大企業が労働者にとって問題なのは、企業内に溜め込んだ儲け、留保の半分は労働者のものではないか。企業の言い分を鵜呑みする連合は、電気労働が原発再稼働賛成を掲げ、多くは反原発の民進党に圧力をかけるくらいである。
要するに官製春闘は、安倍晋三が旗を振った官製の労使談合をやっているのである。あちょこちで破たんしているアベノミクスの補完を、経団連など企業側と連合にお願いするのが、官製春闘の本質である。

かつては労働組合が所属企業もしくは同種企業者と、スト権を背景にした新年度の給与ベースなどを主に交渉を進めたのが、春闘である。労働者の団結権は憲法で保障されているが(28条)、それには勤労の権利と義務も負うと(27条)規定されている。これに基づいて、労働三法が存在するのである。
過労死に関して労働時間が問題になっているが、これらのすべては労働三法ですでに解決積みの問題である。新たな論議も決めも必要ない。現行法を守っていない企業に問題があるのである。
要するに、労働者の団結権は労働組合すらなくなり、交渉する場も失っているんが現状である。自民党を中心とする、保守勢力の基盤が強固になり、団結権はおろか労働組合さえ知らない世代が圧倒的になった。哀れな現状が生んだのが、安倍晋三のやりたい放題の「官製春闘である。
コメント (4)
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