そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中国の一国制度が生む恐怖の拡散、それが共産主義か

2017-03-28 | 中国
香港行政長官選挙は26日、中国指導部の「お墨付き」を得た親中派の林鄭月娥が、事前の世論調査とは全く逆の形で圧勝した。
記者会見で「優先事項は対立を修復し、社会を団結させること」と述べたが、実際は全く異なった行動に及んだ。選挙結果の翌日に、3年前の雨傘運動と呼ばれた民主化運動で主導的働きをしていた、議員や大学准教授など9名を逮捕したのである。ただでさえ民意とのねじれた結果に、香港の人たちは行政に対する不信は深まるばかりである。
対抗馬の曽俊華は親中派と言われながら、独立を叫ばず香港の団結を訴えるなど、穏健な姿勢に香港の人たちの多くが支持を得ていた。世論調査では60%の支持があり林鄭月娥の20%以上の大差をつけていたのである。
ところが信じられない選挙結果と、香港の人たちは思っていないだろう。中国指導部は今回、選挙への介入を露骨に強化し、香港市民意識とと中国大陸政府の違いを露わにした。
一国二制度が形骸化し、自分たちで国の制度に関与できないことに、雨傘運動の活動家たちに無力感が流れている。「僕には全く関係ないし、興味もない。だって、僕が選べるわけではないし」とした無力感、中国に反抗しても意味がないという姿勢こそ、中国の思うつぼなのである。

面積が狭い香港の開発地域の土地を、中国本土の富裕層が買い漁っている。通常の70%高の価格で買い占めている。この奇妙な構図は、富裕層がある日突然共産党の意向で、無一文になる可能性があるからと思われる。一国二制度を富裕層は巧みに利用しているのである。
いわゆる南シナ海の南沙諸島では、暴力的に無根拠の領土拡大軍事設備も完了したようだと、CSIS(米シンクタンク戦略国際問題研究所)が発表した。
中国の軍事拡大思想は、共産主義とは全く関係ないはずである。自らが恐怖を拡散していることを、彼らは知らなければならない。共産主義が非難していたハズの資本主義の恐怖に、自らが陥っている現状を理解する能力が、中国共産党に残っていればのことではある。
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