そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

習近平の一人勝ちの中国は、再びアメリカと軍事競争をする

2017-03-07 | 中国
中国で国会にあたる、全人代が開催された。習近平をまるで神様のように扱い、核心と言わしめている。1時間を超える李克教の演説で、習近平を”核心”と持ち上げる言葉が、8回も繰り返し表現された。8人ほどいる政治局でも、全く跳びぬけた存在となったのである。
よく言えばアメリカにトランプという、中国の体制からすると対応に戸惑いがある指導者の存在が少なからず影響しているといえる。今のところ中国の態度は、アメリカに腫れ物を触るようである。韓国に中国の東北地方をもターゲットにできる、サードミサイルを配備され韓国商品の不買運動などはするが、アメリカに対して直接非難も行動もない。南シナ海の珊瑚諸島への埋め立て、軍事施設化にはアメリカも触れないようにしているが、いわばその返礼ともいえる。
全人代でも保護主義の台頭を非難したが、アメリカへの名指しは避けた。経済成長の目標を6.5%と下げた。その一方で携帯電話の長距離の無料化や青空の回復など、民生への配慮を掲げている。
核心となることで、習近平は強力なリーダシップを握った。政治局は定年などをでほぼ一新することになるが、腹心の主岐山は特別の配慮で残留させている。核心とは結局独裁体制への布石でしかない。共産党の一党独裁体制がそれを支える。
暴力は暴力しか生まないが、米中は新たな指導体制の下、10%もの軍事予算の増高を掲げている。世界の超大国が軍事競争をする、50年前の教訓をいまだに生かすことができない。
愛国心や国益を焚き付け国民の求心力を背景に、抑止力を高めあう軍事競争は際限なく続くことになる。抑止力は相手を上回らなければ抑止効果がないからである。抑止力のトラウマは、軍事国家が陥る不条理である。50年前に人類は気づい知恵を放棄し、愚かにもトランプと習近平はそれを再現する。世界は再び、独裁者と軍国主義が支配するのか。
コメント (2)
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