そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

安倍もトランプも敵視政策しか示さない哀れな

2017-09-22 | 朝鮮半島

一昨日(20日)天皇と皇后が、歴代の天皇では初めて埼玉県日高市の高麗(こま)神社を訪問した。この神社は、1300年前に日本に渡った高句麗の王子「高若光」(日本名:高麗若光〈こまのじゃっこう〉)を祀っている。
公務ではないとしながらも、天皇訪問のニュースを聞き歓迎する人々が朝から2000人以上集まり、天皇を迎え地元の駅と神社を結ぶ道は大変な混雑になった。高麗神社への参拝は天皇の強い希望によって行われた。
天皇は日韓古代交流史に強い関心を持ち、2001年には「桓武天皇の生母が百済の王族だったと記されている」と発言して、安倍晋三はじめとする右翼たちを当惑させていた。2005年には、太平洋戦争で戦地となった東南アジア諸国や南太平洋の島を訪れた際、朝鮮人犠牲者の慰霊碑をわざわざ訪れて黙とうしている。
戦国時代末期、秀吉が加藤清正などを使って大陸進出を企み、手始めに朝鮮半島を侵略した。その蛮行を謝罪の意も含め、家康は朝鮮通信使を韓国から江戸に招き謝意を示した。鎖国の時代にあって、韓国(朝鮮半島)数少ない開かれた国であった。
明治になるとすぐに、西郷隆盛などの征韓論が頭を持ち上げ、結果的には日本は韓国を侵略し植民地化することになった。日本に最も近い国である韓国は、良くも悪くも深く長い交流を重ねてきた経緯がある。
それぞれの時代の権力者の都合で、韓国を敵視したり属国扱いを重ねてきたのである。今また安倍晋三は、朝鮮半島の南は侵略戦争さえ容認の姿勢を崩さず慰安婦問題などの反感を招き、北に至っては「史上最も確信的な破壊者」と断じて、交渉などしないと国連の場で言い放った。こうした敵視政策からは、新たな敵視策が相手国から生まれるに過ぎない。歴史を都合よく自国か自らの権力のためにしか理解しようとしない典型例である。
東京都の小池知事も変わることがない。関東大人災で、ヘイトの極致ともいえる朝鮮人の虐殺への姿勢を渋ったのである。下の記事は、半年近く経っての神奈川県の新聞である。数百の朝鮮人と思われる白骨化した遺体が流れ着いたと報じている。朝鮮人を震災の腹いせに虐殺した日本人の心理は、不都合なことを誰かを悪者に仕立てることによる結果である。
国連での安倍晋三とトランプの、北朝鮮へのヘイトとも思える圧力一辺倒の訴えは、人類は進化してこなかった証ともいえる訴えである。何一つとして高尚な言葉も姿勢も政策もなく、友好も調和も示されないまるで開戦前夜のごとくである。
日本は純潔な大和民族であり、天皇を抱く神の国であるとする、教育勅語さえ安倍内閣は容認し進めようとさえしている。人類の哀れな独善が、敵視政策の中に見えるのである。

コメント (4)
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