韓国大統領の文在寅が、桜見る会で窮地の安倍晋三に助け舟を出した。アメリカの説得もあっただろうが、今日で期限切れになる破棄を予告していた、日米韓の軍事連携協定GSOGSOMIAの破棄の棚上げをした。文大統領からの積極的な説明もなく、ギリギリになって追い詰められた感の破棄の棚上げである。
文大統領の政治的失態である。韓国政府高官は、「政府は基本的な原則を維持しながら、日本の輸出規制措置に関する懸案解決につながる方向で両国の対話を再開し、条件付きでGSOMIA終了の効力とWTO提訴の暫定的な停止に合意した」と説明するが、失効3時間前の決断は格好悪いったらありゃしない。文在寅は国内支持率を意識した、徴用工問題を意識しすぎて打ち出したGSOMIA破棄であるが、大きな失点となった。ポピュリズムは政治的立場や考え方前変えるが、文大統領の場合は政権の危機にまで向かうだろう。
安倍晋三は大喜びである。これまでは北朝鮮がミサイル飛ばしてくれたが、皮肉なことに今回は韓国がお助けである。安倍は失点を回復することだろう。意味ないが。
徴用工問題にしても慰安婦問題にしても、時の韓国政府を巻き込んだ条約である。国際人権問題として国連が1970年代から取り組み、世界各国が戦時中の様々な問題や先住民族問題などを、時を超えて取り組んでいる。日本がいつまでも解決済みと韓国に言い放つことができない。逆にロシアに対してはシベリア抑留など、多くの問題をロシアに突きつけることもできるはずである。日本は国内外に対して、人権問題を根本的に真摯に取り組むべきなのでる。