安倍晋三は元の大食漢に戻ったようである。高級料亭のビフテキを含むフルコースを完食したとのことである。退任にょくじつには早速靖国神社に参拝している。薬が効いたということであるが、どうも疑わしいものである。どうして辞職したのかは推測の域を出ないが、少なくとも大腸性潰瘍は疑わしい。安倍晋三の数ある犯罪行為の中でも最も新しく承認が多い、桜を見る会の疑惑、特に弁護士100名の連記による告発を受けている前夜祭の政治資金法違反である。これはどう考えても言訳など通じるわけもなく、犯罪行為であるといえる。通常の国会議員ならとっくに逮捕されているはずである。森本学園問題は新たな事実と、自殺者の告発という新たな局面が起きている。
そこで、菅義偉の人事を見るとこれらの疑惑へ向けたシフトが、川上陽子法務大臣を再任させたことにみえる。早速お蔵入りになった検事法を掘り起こすといっている。
それに何より幹部長官時代などに培った警察人事の披瀝、優遇である。今日TIME誌が、恒例となっている「世界で最も影響力のある100人」を発表したが日本からは、ジャーナリスト山口敬之に強制わいせつにあって告発、民事訴訟で勝利した伊藤詩織さんが入っていた。その犯人の安倍晋三を首相にさせたとまで言い放つ山口敬之に出た逮捕状を握り潰したのが、当時の中村格・警視庁刑事部長である。自らが認めている。その年の2016年8月に組織犯罪対策部長兼生活安全局付兼刑事局付兼官房付、2017年8月から総括審議官兼警備局付、2018年9月より警察庁長官官房長、2020年1月より警察庁次長とトントン拍子の出世街道を歩いている。菅義偉の側近中の側近である。ご立派。
更には元警察庁長官官房総括審議官である北村滋を安倍内閣から引き続き、国家安全保障局長(日本版SNC)に、そして内閣特別顧問もそのままである。それもそうである、北村滋は菅官坊長官の秘書である。今や官邸のアイヒマンとまで言われている。
彼らを動かしたのは官房長官が自由に使え報告の義務のない、80億円ともいわれる機密費である。山口の一件で中村は北村に相談している。北村は当時前川喜平文科次官の「出会い系バー通い」事件をでっちあげた男でもある。この二人の警察官僚は、官邸のためなら何でもする男たちである。
安倍晋三の数々の事件のもみ消しをするために居残ったのではないか。菅への政権禅譲は安倍にとって必須だったのである。