では逆に、山上達也が安倍晋三殺害を思いつかなければどうだったか。安倍晋三が生きていれば、今頃日本はどうなっているだろうか。
〇統一教会は何のお咎めもなく、自民党へ影響力を脈々と積み上げ、誰もLGBTなどには取り組めなかっただろうし、憲法は統一教会の改憲案を前面に出してくるだろう。
信者二世は財産権もなく貧困のまま社会問題化されることもない。
〇防衛予算が一気に倍になっているだろう。例えば、安倍晋三ご寵愛の稲田朋美は「子育て支援をなくせば、防衛予算は一気に倍にできる」と発言しているが、子ども支援を当てるかどうかは別にして、それこそ異次元の防衛予算となるだろう。1、2年で倍増することもありうる。
少子化対策として、軍事拡大で国を守る必要があると言いだしかねない。
〇東京五輪の贈収賄事件は闇に中に葬られたままであろう。岸信介と電通の関係を安倍晋三はしっかりと引き継いでいる。一年延期で電通が被った被害を懸命に安倍は補填した。安倍が現存していれば、電通が告発されることなどなかったろう。
金まみれの東京五輪の実態は全く明かされることがなく、札幌冬季オリンピック開催へと突き進んでいただろう。
〇自民党内の安倍派はより一層大きな勢力となって、岸田政権に強い圧力をかけているだろう。山際に始まる一連の統一教会との関係は当然存在しないだろうが、政権の支持率の低下もないだろう。しかしこのような不良閣僚が残っていながら、支持率が高いことはどこかで新たな不祥事を必ず起こしているだろう。
北朝鮮がミサイル発射する度に大騒ぎし、中国との関係も深刻さを増すだろう。防衛予算が足らないから、北朝鮮はミサイルを発射するという論理に置き換えられる。
〇アベノミクスは推し進められ、異次元の金融緩和を掲げた次期日銀総裁が登場し、格差はより一層深刻になって来るだろう。
財政再建はより一層関心になり、ばら撒き予算は景気浮揚につながらないばかりか、財政規律は救い難い状況に突き進む。
〇女性議員を増やせの民意に応えて、杉田水脈や稲田朋美など安倍寵愛の極右翼ばかりの女性議員が増えるだろう。意味不明の女性議員にポストが与えられ、議員の質の低下はより深刻になる。
〇地球温暖化には無関心になり、唯一原発再稼働・新規建設が対策として打ち出さているだろう。
ざっと書いただけでこれだけのことが思いつく。山上を義士だとか、国民栄誉賞に値するというものさえいる。山上効果は紛れもなくこの国を変えたといえる。