ドタバタ三文劇は見ていて思いそいものであるが、馬鹿々々しくもある。安倍晋三が出てこなかっただけでも良かったと思うが、火中の栗は誰も手を出さない。密室で5人の協議で首相になった森喜朗らしい、後継指名であった。川淵三郎も一旦は人生最後とかその気にはなったが、森の涙にほだされた密室協議であることに気が付いたらしい。一晩で翻意した。死に顔の森である。
そもそも森喜朗が2000年春に総理に就任したのが、五人組による密室協議の結果である。五人とは、森喜朗幹事長本人、青木幹雄内閣官房長官、村上正邦参院議員会長、
野中広務幹事長代理、亀井静香政調会長である。小渕首相が脳梗塞で意識不明になったその日のうちの協議である。自民党要人とはいえ何の基準もなく、自民党内の総裁選出の手続きすらなく、森は頂点に立った。この経験が脳裏にあるのであろう、川淵への直接の後継指名である。組織委員会は蚊帳の外である。
周辺が騒いだので気が付いた森喜朗であるが、問題の女性発言も周辺が騒いだので気が付いた(ふりをしていた)だけである。組織員会はこれから選考委員会を立ち上げて人選の協議に入るとのことである。
世界中の笑いもの、ドタバタ喜劇である。コロナ対策や開催インフラなどで揉めているならさもありなんである。会長の前近代的感覚が引き起こしたドタバタ喜劇である。
残すところ5カ月で、コロナ禍の中開催を80%の国民が疑問を持つ大会を、開催に向けて新会長に何が出来るというのであろうか。全く経過も解らず、ひたすら開催だけを模索するいわば、コロナ対策に耳を貸さずG0-Toトラベルに突入した菅義偉の焼き写し、G0-Toオリンピックにになることを大いに懸念する。
オリンピック開催団円の決断は早ければ早いほど傷が小さくてすむ。
テニスのオーストラリアオープンの開催を見ても良く判る。たった一種の競技を、これまでコロナ対策に一定の成果を上げていた一国の島国でさえ、非情な対策を打っての開催である。これまでコロナ対策に成功しているとはお世辞にも言えない日本が、多種目を、多くの国から、多くの分散した競技場で、開催するのは不可能である。
貧乏くじを引いた新会長が正常な感性の持ち主なら、新会長が人の未来を真剣に考える人物なら、即座にオリンピック中止を決断することであろう。
本当に日本も退化したものです。
不正な手段、噓八百、ハッタリで招致した東京五輪。
そしてこの混乱ぶり。
五輪史上に汚点を残します。
東京五輪は中止!
これしかありません。