詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

千人のオフィーリア(メモ29)

2017-02-20 09:28:03 | オフィーリア2016
千人のオフィーリア(メモ29)

水は見ていた、水をみつめるオフィーリアを。
水は晴れ上がった空を映す水の色。

梢から雨の名残が落ちてくる。水面に小さな輪を描いては消えていく。
水は聞いていた、その音楽に耳をすませるオフィーリア。

高いところで知らない小鳥が鳴いた。
さえずりは鋭くちらばる光になった。

水は見ていた。
オフィーリアが水を踏むのを。




*

詩集「改行」(2016年09月25日発行)、残部僅少。
1000円(送料込み/料金後払い)。
yachisyuso@gmail.com
までご連絡ください。

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