中井久夫集3(みすず書房、2017年7月10日発行)を読み返していた。
私は「解説」というものを、めったに読まない。人の書いた「解説」は、あくまでそのひとの考えであって、著作者(中井久夫)とは関係がないと思っているからである。この本でも、いままで「解説」を読んだことがなかった。最相葉月が書いている。そのめったに読まない「解説」をなぜ読む気になったのかわからないが、読んで、びっくり。私の名前が出てくるのだ。
私は、なぜ中井久夫が、私の感想を組み込んだ『リッツォス詩選集』をつくろうと誘ってくれたのか、さっぱりわからなかった。中井の訳だけの方が売れるだろう。
しかし、最相の「解説」を読むと、そうだったのか、と気づかされた。
これ以上を書くのは恥ずかしいので、名前が出てくるページだけ、コピーしてアップしておく。
ちょっと自慢してもいいかなあ、と思ったのである。
中井から誘いの電話があったとき、私は完全に舞い上がって、自分で何かを判断したという意識がないが、この本の「解説」も私を舞い上がらせた。
しばらく詩の感想を書いていなかったが、再び書き始めようと思った。
とても励まされた。