午後四時、
「午後四時」ということばがそこにあったのは、午後四時ではなく、それよりも前のことであった。ことばはいつでも予感となってあらわれてしまう。「ため息をつく必要がある」ということばは、きのうからテーブルの上に影を落としていた。
「午後四時」ということばの隣には「コップ」ということばがあり、そのなかで「ぬるくなった水」ということばが、ゆっくりと光を反射させている。反抗するように、「生の倦怠」ということばが、水の入ったコップに差し込まれた鉛筆のように「屈折」ということばを引き寄せている。
午後四時。「言おうとしていたことばを先に言われてしまうと、怒り出す癖がある」ということばが階段を上っている。
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「谷川俊太郎の『こころ』を読む」はアマゾンでは入手しにくい状態が続いています。
購読ご希望の方は、谷内修三(panchan@mars.dti.ne.jp)へお申し込みください。1800円(税抜、送料無料)で販売します。
ご要望があれば、署名(宛名含む)もします。
「リッツオス詩選集」も4400円(税抜、送料無料)で販売します。
2冊セットの場合は6000円(税抜、送料無料)になります。
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「午後四時」ということばの隣には「コップ」ということばがあり、そのなかで「ぬるくなった水」ということばが、ゆっくりと光を反射させている。反抗するように、「生の倦怠」ということばが、水の入ったコップに差し込まれた鉛筆のように「屈折」ということばを引き寄せている。
午後四時。「言おうとしていたことばを先に言われてしまうと、怒り出す癖がある」ということばが階段を上っている。
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谷川俊太郎の『こころ』を読む | |
クリエーター情報なし | |
思潮社 |
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リッツォス詩選集――附:谷内修三「中井久夫の訳詩を読む」 | |
ヤニス・リッツォス | |
作品社 |
「リッツオス詩選集」も4400円(税抜、送料無料)で販売します。
2冊セットの場合は6000円(税抜、送料無料)になります。