福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

佐賀市の韓国式居酒屋

2020年11月21日 | 【日常の韓国】


ラインの家族グループに、佐賀市に暮らす末っ子(大1)が
市内にある韓国式居酒屋の写真を載せていた。



バイト帰りに目に付き、撮影したようだ。

近い将来、末っ子を連れ、いっしょに入ってみたい店である。



目下、新型コロナ禍の真っただ中ではあるが、何とか
持ちこたえて行ってほしい店である。


(終わり)

韓映画でヤクザと協力

2020年11月21日 |  〇映画・映画音楽
스페어  「スペア」 〇〇〇--
(1255)



2008年に公開された異色の国際犯罪アクション。

借金苦から逃れるため日本の暴力組織の大親分に
肝臓を売ることにした青年が主人公。

青年は、間に立ったヤクザな友人にお金をだまし
取られてしまい、結局、借金を返すことができず、
暴力金融から付け狙われるハメに。


△青年は日本のヤクザの大親分に肝臓を提供することに<映画より>

しかし、彼は日本の組織の若頭(ナンバー2)で
空手の達人の男と力を合わせ、危機一髪、暴力
金融の追っ手を振り払い、無事(?)日本へ密航し、
臓器移植手術に臨む。

大親分の命の恩人となった青年が、大親分の快気
祝いのパーティーに出席したシーンで映画は終わる。

男の義理を重んじ、日本人の命を助けるために
日本人と協力するという、韓国映画のこの種の
アクション物としては非常に珍しい展開の
映画だった。


△青年とヤクザの通訳をする礼儀正しいホテルのバーテン<映画より>

この映画で特に印象に残ったシーンは、主人公の
青年が日本のヤクザ(若頭)に、冗談で韓国で
有名な説話「ウサギ伝」の話を持ち出したシーン。

病気の竜王を救うためウサギの肝を取りに来た
ウミガメ(直訳はスッポン)に騙され竜宮城に
連れて行かれたウサギが、土壇場で頓智を利かせ、
「肝を陸地に置き忘れてきたので取りに帰る」と
言い逃れ、無事、生還できたという話だ。

韓国では、一般に「별주부전(鼈主簿伝)」と
呼ばれている。


△2人の話がかみ合わないことを丁寧に説明する日本通のバーテン<映画より>

幼少期から韓国で教育を受けた人なら誰でも知って
いる話のようだが、正直、「ヲタク」は知らなかった。
(※ネイバーの画像検索を参考までに)

映画の関連シーンを何度か見直し、ネットで学習して
(本当は韓国人妻にも教えてもらい)、やっと合点(がてん)が
いったというわけだ。

映画を見ていると、こうして思わぬ形で言葉や文化の
学習ができる。

例によって、小さな自己満足に浸った「ヲタク」で
あった。


(終わり)

韓国映画と恋人の転生

2020年11月21日 |  ┗注目女優
번지점프를 하다  「バンジージャンプをする」 〇〇---
(1254)



2001年に公開された異色の恋愛映画。

恋人が軍に入隊する日、彼を駅まで見送りに行く
途中で交通事故に遭い死んでしまった美しい女性が、
1人の男の子に生まれ変わる。


△主演女優はイ・ウンジュ<映画より>

そして、高校生になった男の子が、現在は高校の国語
教師をしている昔の恋人と再会する。

教師は男子生徒が彼女であることに気づき、驚き戸惑う。
高校生も、教師と出会い、前世から引き継いだ自分の
真実の魂に気づいていく。

教師は校内で生徒に手を出した不届きな同性愛者として
指弾され、学校をクビになる。

最後に2人はニュージーランドを訪れ、もう一度、
生まれ変わって愛し合えることを信じ、険しい渓谷の
バンジージャンプ台から命綱を付けないまま手をつなぎ
真っ逆さまに飛び降りる。

そして2人の魂は、渓谷を見下ろしながら自由に
大空を舞い飛ぶ・・・。

「ヲタク」の趣向には全く合わない映画だったが、
物語の展開にはそこそこ引き込まれた。


△女性の生前、恋人の男がビビンバを混ぜるシーン<映画より>

この映画で特に印象に残ったのは、主人公の女性が
ビビンバを食べるシーン。


△おいしそうにビビンバを食べる主人公<映画より>

美人が食べると何でもおいしそうに見えてしまうの
だろうか?

無性にビビンバが食べたくなった「ヲタク」である。


(終わり)

韓国と上映禁止映画

2020年11月21日 |  〇映画・映画音楽
황무지 5월의 고해 「荒野 5月の懺悔」 



2020年10月に公開された社会派作品。

光州事件(1980年5月)から40年目の節目にあたる
今年、1980年代に制作された2本の歴史的話題作が
復刻され、1本の作品にまとめられた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

칸트씨의 발표회 「カントさんの発表会」 1987年
(1252) 〇〇〇〇-

韓国で初めて光州事件をテーマに描いた短編映画。

光州事件に抗議する民主化デモで逮捕され、拷問に
より精神に異常をきたしてしまった男が主人公。

「カントさん」とは、主人公が毎日、規則正しく
街中を徘徊していることから(ドイツの哲学者
カントにちなみ)付けられたあだ名。

映画は、彼に興味を持った1人の写真作家が、彼の
徘徊に同行しながら、彼の真実を解き明かしていく
形で展開する。


△1人の写真家が彼に同行しつつ、彼の悲劇を知る<映画より>

カントさんは、最後に警察官の頬を強くビンタし、
連行されてしまう。

時の権力に大切な人の命を奪われ、自らの心まで
破壊されてしまった彼の姿を通じて、独裁政権の
罪深さを告発した作品と言える。

황무지「荒野」 1988年 〇〇〇〇〇
(1253)

軍当局により上映が禁止され、原作フィルムが押収
されたままになっている作品。本作品は、ベータ版
ビデオテープを映画として復刻したもの。

物語の舞台は全羅北道の群山


△米兵専用の風俗街で働く人々<映画より>

在韓米軍基地に隣接した「基地村」(米兵専用の
歓楽街)のクラブで、身分を隠して働くようになった
1人の青年が主人公。彼はカトリック信者で洗礼名は
金ミカエル。

彼は、光州事件で戒厳軍の一員として心ならずも
住民虐殺に加わった後、罪の意識にさいなまれ、
軍から逃亡した脱走兵だった。


△彼が世話になったペドロ(韓国人男性)は不良米兵に殺された<映画より>

そんな彼が、基地村でそれぞれに事情を抱えた
苦しい生活の中でも明日を信じ、懸命に生きる人々と
心を通わせながら、あらためて自分の犯した罪の
重さに苦悩を深めていく。


△光州事件の被害者墓地で焼身自殺を遂げた主人公<映画より>

そして最後に、彼は街の教会で神父に自分の罪を
懺悔(ざんげ)した後、光州の犠牲者墓地を訪れ、
無念の魂たちに赦しを乞いながら焼身自殺を遂げる。

無辜(むこ)の市民に銃弾を撃ち込んだ彼もまた、
犠牲者だったのだ。

衝撃的な結末には驚かされたが、総じて非常に
見ごたえのある作品だった。

「ヲタク」自身、犠牲者たちの無念の魂に対し、
あらためて、ここに謹んで哀悼の誠を捧げたいと
思う。

合掌


(終わり)