痴呆老人とチャジャン麺

■정말 먼 곳 「本当に遠いところ」　〇〇〇－－
（１３９３）



2021年に公開されたインディーズ系のヒューマンドラマ。


△物語の舞台は江原道の牧場＜映画より＞

主人公は、江原道の牧場に住み込みで働く元画家
志望の男。彼は、5年前、生まれて間もない妹の
子どもを預かって以来、現在もいっしょに牧場で
暮らしている。

牧場主は彼を心から信頼し、牧場の一人娘は男に
恋心を抱いている。

そんな男の元を2人の縁者が訪ねてくることで、
穏やかだった男の生活は一変する。

1人は、大学生時代から男と付き合ってきた詩人の
男（2人は同性愛者）。もう1人は、娘を引き取りに
来た男の妹。

「ヲタク」の趣向には合わない映画だったが、物語の
展開にはすっかり引き込まれてしまった。


△中華料理店で食事する主人公の男と牧場の娘ら＜映画より＞

なお、この映画では、牧場主の母親で痴ほう症の老婆が
チャジャン麺を食べるシーンが登場した。


△チャジャン麺を食べる老婆＜映画より＞

家で出される食事には手を付けなくても、チャジャン
麺だけは食べる、無類のチャジャン麺好き、という
設定だった。


（終わり）

無期囚のチャ-スンウォン

■아들　「息子」　〇〇－－－
（１３９２）



2007年に公開された異色の家族ドラマ。

15年間、模範囚として刑務所生活を送って来た無期
懲役囚の孤独な男に、刑務官同行での1泊2日の家族
訪問が許された。

男は15年ぶりに再会した母親（痴ほう症）と高校生の
息子といっしょに、夢のような一晩を過ごす。

しかし、男は息子を名乗るその少年が本当の息子
ではないことに気づいてしまう。

息子は、1年ほど前、不治の病を発症し、初めて
父親の面会に向かう途中、列車の中で命を落として
しまっていたのだった。

少年は、亡くなった息子の親友だった。



「ヲタク」の趣向には全く合わない映画だったが、
父親を演じたのは「ヲタク」も好きな個性派俳優の
チャ・スンウォン。

この映画でも、なかなかいい味を出していた。


（終わり）