△Daum ニュースよりキャプチャー
韓国メディアでは「自爆」、あるいは「自傷」などの表現も目についた、
尹大統領による今回の戒厳令騒動。ブログ主的には、「逆噴射大統領」とでも
形容したい事態である。ただし、この「逆噴射」なる表現は、日本人の
特定世代にしか伝わらない表現である(※1982年日航逆噴射事故)。
いずれにしろ、日本語で言う「戒厳令」は、韓国語でも同じ漢字語を使い
「계엄령(戒厳令)」と読まれている。
そして、英語ではこの戒厳令のことを「Martial Law」と呼ぶ。これを
日本語に直訳すれば、「軍法」あるいは「軍事法」。平時の立法権や行政権を
停止し、軍隊(戒厳軍)が軍法に則って国家全体を統制する、という
意味が含まれている。
その内容の意味するところから言えば、日本語や韓国語の「戒厳令」
よりも、英語の「Martial Law」の方が直接的で、正確なイメージを
つかみやすい。
・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・
それにしても、かつて「人(権力者)には忠誠を尽くさない」と述べ、
広範な人気を得ることに成功した尹大統領も、出身元の検察という組織
には、しっかりと忠誠を尽くし、革新政権による検察改革には身を挺して
反対した。
軍事政権時代、政権の手厚い庇護の元、他省庁の次官級ポストを40以上も
あてがわれ、3大保守新聞とタッグを組みながら、治安維持面で軍事独裁を
支えてきた巨大検察の組織的政治性とその精神は、民主化が達成された
現代韓国においても、脈々と生き続けている。
韓国軍でさえ(?)二の足を踏んだ今回の戒厳令騒動では、尹大統領の
口を通じて、そうした事情の一端が如実に表面化した。その内容は、滑稽
過ぎて、ここでは詳述を省きたい。ただし、現代韓国を代表するような
労働団体や政党が、北朝鮮の指令で動いている、などと信じる韓国人は
絶対的少数派であることだけは確かだ。
韓国に住んでもいない外国人であるブログ主としても、今回の戒厳令騒動を
機に、ぜひ、本格的な検察改革も合わせて進んでいくことを心から望んで
止まない。
(終わり)