福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

無視されたチャプチェ

2021年06月22日 |  ┣銀幕のチャジャン
これまでに1500本近くの韓国映画を見て来た「ヲタク」
ではあるが、映画の中に、「ヲタク」の大好物である
チャプチェパ(炒肉飯)が登場するシーンを見たことは、
一度もない。

韓国映画で一身にその寵愛を集めているチャジャン麺
(韓国式ジャージャー麺)と比べれば、その登場頻度は、
まさに雲泥の差である。

ただし、そのチャプチェパ、あるいは中華風チャプチェが
登場しそうになった、きわどいシーンは確実にあった。
(※チャプチェパは、ライスにチャプチェ、さらに
プサンでは多くの場合、チャジャンソースをのせた料理)

先日、1999年に公開された韓国映画「新装開業」
鑑賞番号1110)を再鑑賞した時の話である。

ライバル店に客を奪われてしまった主人公が、自分の
中華料理店で「팔보채(八宝菜)」をつまみに憂さ晴らしの
お酒を飲もうとするシーンがあった。


△ライバル店に客を奪われ意気消沈した主人公

その時、主人から八宝菜を作るように指示された厨房長の
男が、主人に対し次のように返答した。


△八宝菜を作ってくれという社長に対し厨房長が返した言葉

「あのう..社長。チャプチェにして下さいよ。今、残っている
材料がチャプチェと焼き餃子だけなんですよ。」(厨房長の返事)

ここでいうチャプチェこそが、「ヲタク」の大好物である
中華風の春雨入り肉野菜炒めのことである。(念のために
書けば、韓国料理のチャプチェとは全くの別料理。)

結局、残念なことには、主人公の社長は厨房長の提案を
頭から無視し、「짬뽕국물(チャンポンのスープ)」を
つまみに酒を飲むことにした。

目の前で大好物の料理が無視されたことで、「ヲタク」
自身まで無視されたように感じさせられた悲しいシーンでは
あったが、これもチャプチェパをめぐる一つの現実として
受け止めるしかあるまい。



(終わり)

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