2018年夏のプサン訪問では、ロッテ百貨店光復店内のシネコン
(ロッテシネマ)で、映画を見た。
ここのところ、ネット上で無料動画ばかり見ているので、プサンを
訪問した時くらいは、ちゃんとお金を払って映画を見るのが、韓国
映画ファンとしての礼儀ではないか、と考えたのだ。
△チケットは10,000ウォン。
「ヲタク」が見た映画は、「인랑(人狼)」。
△南北朝鮮の統一を妨害するテロリスト集団と闘う近未来の特別機動隊
統一に向かう近未来の南北朝鮮を背景に、統一を暴力で妨害しようと
する韓国内のテロリスト集団や、テロリストと裏でつながる「公安部」を
相手に戦う特別機動隊の活躍と苦悩を描いた映画。
非常に見ごたえのある作品であった。
(終わり)
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2018年夏のプサン訪問では、映画「チング」のロケ地(凡一洞)にも
足を運んだ。
チョバン(朝紡)タウンの一角には「チングの通り」と名付けられた
歩道もあった。
ところが、「ヲタク」が期待していたロケ地は大きく変わっていた。
△国際ホテルはもう、ない
すでに国際ホテルは解体され、工事が始まっていた。
何より、「ヲタク」がこの手で触る予定にしていた電信柱が、もう
なくなっていた。
△トンスが「マイムッタアイガ」(いっぱい食ったじゃないか)の名セリフを残し絶命した
電信柱は、もうない。
クマネラ。マイ、コロッタアイガ。
(もうやめろ。いっぱい歩いたじゃないか。)
触りながら、心の中でつぶやくセリフまで考えていた「ヲタク」に
とっては、大きなショックであった。
プサンでも徐々に街の無電柱化(電線の地中化)が進んでいる
のだ。
それでも、かろうじて小さなスーパーだけはロケ当時のまま
残っていてくれた。
△映画「チング」関連の写真
店の入り口に貼ってあった映画関連のパネルを記念に撮影して
おいた。
(終わり)
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△ターミナル2階のコンビニは閉店
2018年夏のプサン訪問では、プサンに到着してすぐに、新しい
発見をした。
それは、釜山港国際旅客ターミナル内に入店しているコンビニは、
2店舗とも夕方7時過ぎには閉店する、という事実だ。
△ターミナル3階のコンビニも閉店していた
ターミナル内のコンビニで交通カードにお金をチャージしたかった
「ヲタク」は、出鼻をくじかれ、正直、ちょっとだけ不愉快になったが、
これしきのことでうろたえていては旅行などできない。
また、ターミナルと釜山駅などを巡回するシャトルバスも、停留場の
時刻表では午後6時30分ターミナル発が最終便。
△駐車中のバスに動く気配なし
近くにいたドイツ人らしきカップルに、英語で時刻表のことを聞かれ
たが、時刻表を見る限り、バスはもう出ないと判断するしかなかった。
プサン駅までは歩いても、10分くらいしかかからない。
△中央左手がプサン駅
駅までドイツ人らしきカップルと、いっしょに歩いたが、
途中でターミナルに向かうシャトルバスを見て(バスはまだ動いて
いたのだ!)、少し話をした以外、全く会話はしなかった。
△右手がプサン駅
今思えば、ドイツ語を話していたカップルが、何人だったのか
くらい、聞いておけばよかったと後悔している。
その昔、日韓フェリーに同船したスイス人(ドイツ語を話す)と、
いろいろ話したことを思い出す。
△地下鉄プサン駅にて
結局、交通カードのチャージは、地下鉄プサン駅のコンビニで
やってもらった。
(終わり)
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■7광구 「第7鉱区」 2011年 〇〇---
(347)
2011年、220万を超える観客を動員した怪物映画(年間13位)。
△半潜水式の掘削船(映画より)
韓国で言う東シナ海の「第7鉱区」(日韓共同開発区域)内で活動する
半潜水式の石油掘削船を舞台に、突如現れた凶暴な怪物と隊員らの
死闘を描いた作品。
△東シナ海の怪物(映画より)
いくら映画の中の作り話とは言え、「ヲタク」の住む九州の南西
海域に、こんな物騒な怪物が出現したことには驚かされた。
■내 생애 가장 아름다운 일주일
「わが生涯で最も美しい一週間」 2005年 〇〇---
(346)
2005年、220万を超える観客を動員したヒット作(年間10位)。
4組の男女、同性愛者の男2人、大人と子ども、それぞれに個性的で
わけありの合計6組のペアが繰り広げる、ドラマチックな1週間。
なかなか見ごたえのある映画であった。
(終わり)
最近、200万代の観客を動員した韓国映画を選び、鑑賞している。
300万以上の観客を動員した韓国映画(2000年前後、チケットの
電算集計が開始されて以降)については、すでに、全て鑑賞し
つくしているからだ。
この週末、偶然、200万以上の観客を動員した官能時代劇を2本、
続けて鑑賞した。
どうやら、韓国では数あるジャンルの中でも、官能時代劇が、
小さいながらも一定の人気を確立しているようだ。
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■음란서생 「恋の罠」 2006年 〇----
(345)
2006年、230万を超える観客を動員したちょいエロ時代劇(年間8位)。
原題が「淫乱書生」のわりには、エロ度が極度に低い作品である。
△意外にも濡れ場の露出は背中だけ(映画より)
朝鮮時代を背景に、温厚で実直な1人の両班(貴族)が、ふとした
きっかけで官能小説の執筆に目覚め、売れっ子作家となる。ところが、
宮廷の側室との秘めた情事を小説に書いたことが災いし、破滅の
道を歩む。
しかし、去勢をまぬかれ、流刑になった後も、新しい官能小説の
執筆にいそしむなど、「淫乱」(官能)の道をまい進する。
「ヲタク」の趣向には合わない映画であった。
■미인도 「美人図」 2008年 〇〇---
(344)
2008年、230万を超える観客を動員したちょいエロ時代劇(年間8位)。
「美人図」を世に残した朝鮮時代の高名な絵師が、実は男装の女性
だったという秘話(フィクション)を描いた作品。
△「美人図」を描く主人公(映画より)
ちなみに、この映画では、主人公の女絵師と師匠の濡れ場で、非常に
気になるシーンを目にした。
△この後、師匠は主人公の紐パンティーを剥ぎ取る(映画より)
他でもない。
それは、師匠が主人公のはいた紐パンティーを強引に剥ぎ取る
シーンだ。
今回、ネットで調べて初めて知ったことだが、どうやら、朝鮮時代に
褌(ふんどし)に似た女性用の下着(下の画像)が存在したことは
事実のようだ。
△ネイバー知識百科より
韓国の官能時代劇をきっかけに、韓国の伝統文化に関し、また一つ、
新しい知識を入手した「ヲタク」であった。
(終わり)
■박열 「朴烈 植民地からのアナキスト」 2017年 〇〇---
(343)
2017年、230万を超える観客を動員したヒット作(年間17位)。
主人公は、朝鮮が日本統治下にあった大正時代、日本で大逆罪に
問われたアナキスト(無政府主義者)の朴烈と、その同志であり
妻の金子文子。
植民地支配や資本家による搾取、さらには天皇制からの解放を
目指した彼らが主人公なので、ある程度は仕方ないにしろ、
それにしても、まるで文章を読んでいるような観念的なセリフの
非常に多い映画であった。
また、悪役にしろ良心的人物にしろ、ステレオタイプな人物ばかりが
登場し、物語の展開に奥行きが感じられなかった点は、残念である。
さらに言えば、慶尚北道出身の朴烈が、まるで現代ドラマに登場する
ソウルの若者のような標準韓国語で話していたことにも、ちょっとした
違和感を感じてしまった。
ちなみに、この映画で金子文子を演じたチェ・ヒソ(최희서)は、
各種映画賞で新人女優賞を受賞するなど大きな注目を集めた。
「ヲタク」が驚いたのは、彼女の日本語はもちろん、日本語なまりの
韓国語までが、極めて自然だったことだ。
△流暢な日本語で天皇制を批判する場面(映画より)
それもそのはず。
彼女は幼少期から小学校の時期を日本の大阪で過ごし、小学校は
大阪の韓国人学校に通った経験を持つ。その後、中学校から高校
までの時期をアメリカで過ごし、韓国への帰国後、延世大学に入学、
アメリカの大学への留学経験もある才媛だ。
言葉に特別な関心があるようで、韓国語に加え、日本語と英語を
ネイティブ並みに話し、さらにイタリア語や中国語まで話せると
いう。
「ヲタク」自身、女優としての彼女に特に強い印象は感じなかったが、
彼女の経歴や語学の能力については、嫉妬交じりの強い関心を引かれて
しまった。
今後とも、関心を持ち続けたい女優の一人である。
(終わり)
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■우리들의 행복한 시간 2006年
「私たちの幸せな時間」 〇〇〇〇-
(342)
2006年、240万を超える観客を動員した社会派映画(年間7位)。
プサン方言を話す死刑囚の男性と自殺に3度失敗した美大の女性教授、
さらにはカトリックのシスター(女性の伯母)や被害者遺族らとの
魂の交流を通じ、死刑制度の持つ矛盾や残虐性を鋭く告発している。
△ボタンを押すことをためらう1人の執行官(映画より)
映画では死刑が執行されたが、現実の韓国では、1997年以降、死刑の
執行が行われておらず、事実上の死刑廃止国になっている。
■반창꼬 2012年
「ファイヤー・ブラスト 恋に落ちた消防士」 〇〇〇--
(341)
2012年の年末から13年にかけ、240万を超える観客を動員した
ヒット作。救急救助隊の隊員と女性医師の恋の物語を描いている。
前半は軽いコメディータッチ、中盤以降は非常に重いシリアスな
展開に変る。
少なからず戸惑ったが、全体的になかなか見ごたえのある映画で
あった。
(終わり)
■일본 축구대표 혼다, 조선학교 깜짝 방문…“꿈을 포기하지 말아요”
日本サッカー代表の本田、朝鮮学校サプライズ訪問...「夢をあきらめるな」
(京郷新聞 7月20日)
ㆍ재일동포 안영학 선수와 친분 깊어
・在日同胞のアン・ヨンハ(安英学)選手と深い交友関係
△가나가와 조선중고급학교 페이스북 사진 캡처.
神奈川朝鮮中高級学校のフェイスブックより
-本文省略-
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨今の日本の風潮の中で、日本の中の朝鮮学校を普段着で訪問し、
子どもたちを激励し、さらに彼らに夢を与えることのできる日本の
有名人がいた、という何でもないニュースに、日本人の一人として
久しぶりに清々(すがすが)しい気持ちになった。
本田選手を見直した「ヲタク」であった。
(終わり)
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■1번가의 기적 「1番街の奇跡」 2007年 〇〇〇--
(340)
2007年、250万を超える観客を動員したヒット作(年間6位)。
ソウルにある架空のタルトンネ(山肌の集落)「1番街」を舞台に
繰り広げられる、心温まるコメディ劇。
△山肌の集落、タルトンネ(映画より)
東洋チャンピョンを目指す女性ボクサーと、住民に立ち退きを迫る
ため集落に乗り込んできた地上げ屋の男が主人公。
△プサン方言を話すタルトンネの兄妹(プサンから上京した設定)
この映画も、多くの韓国映画の例に漏れず、ほとんどのシーンが
荒嶺山の実際のタルトンネを中心に、プサンで撮影されている。
△釜山フィルムコミッションより
なお、鑑賞後に初めて知ったことだが、この映画には、「ヲタク」が好きな
(はずの)女優、カン・イェウォンが脇役で出演していた。
△助演で出演していたカン・イェウォン(映画より)
しかし、「ヲタク」が好きな彼女のイメージと微妙に異なっていた
ため、全く気が付かなかったのだ。
△気が付かなかったカン・イェウォン(映画より)
つくづく、女性のイメージ(化粧、髪型など)とは、恐いものである。
△気が付かなかったカン・イェウォン(映画より)
あるいは、単に「ヲタク」にファンとしての熱意が欠けているだけ
なのだろうか?
(終わり)
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■굿모닝 프레지던트
「グッドモーニング・プレジデント」 2009年 〇〇---
(339)
2009年、250万を超える観客を動員したヒット作(年間9位)。
舞台は、韓国の大統領府。
国民の直接選挙で選ばれた3代の大統領(架空)の私生活を、調理人
との交流や漫画チックなエピソードを加えながら描いた、心温まる
コメディ映画だ。
ただし、北朝鮮のミサイル実験と日本の海上自衛隊による北朝鮮沖
での大規模演習(架空)をめぐり、日朝間の軍事的緊張が極度に
高まる、というシリアスな場面(架空)もあった。
△日本の海上自衛隊(映画より)
その場面で、戦争を回避させるため、韓国の大統領が北朝鮮や日本、
アメリカを相手に必死の外交努力を繰り広げる姿は、昨今の現実世界に
おける、韓国政府の外交努力を彷彿(ほうふつ)とさせる部分も
あり、そこそこ興味深く鑑賞させてもらった。
(終わり)
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■후궁: 제왕의 첩 「後宮の秘密」 2012年 -----
(338)
2012年、260万を超える観客を動員したヒット作(年間13位)。
朝鮮王朝の王宮を舞台に繰り広げられる、ちょいエロ時代劇だ。
主人の娘である主人公と恋仲になった罰として去勢されるも、自分の
子を宿した身で側室として王宮に入った主人公への想いを断ち切れず、
自らも宦官(内侍)として王宮に入り、主人公を見守り続ける日陰の男。
一方、母親が王(異母兄)を毒殺した後、王位を継承しながらも、
先王の側室だった主人公へのよこしまな欲情を抑えきれず、ついには
主人公の命をねらう母親の派閥(自らの権力基盤)をつぶし、主人公と
その息子を守った王。
△情事が絶頂を迎える時、自らの手で王を殺害した先王の側室(映画より)
それにも関わらず、主人公の女は、その2人の男を殺害し、幼い王の
母親(後見人)として王宮内での権力を固めて行く。
男の純情や欲情を上手に利用しながら、ついには宮廷内の最高権力を
手に入れて行く悪女の一代記。
「ヲタク」の趣向には、全く合わない映画であった。
(終わり)
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■마파도 「麻婆島」 2005年 〇〇---
(337)
2005年、260万を超える観客を動員したヒット作(年間8位)。
社長のロト当選券(約16億円)を持ち逃げした女を追い、2人の男が
女の出身地である全羅道の孤島、麻婆島(架空)に渡り、繰り広げる
コメディ。
△韓国のロト6は「1~45」の数字から選ぶ(※日本は「1~43」の数字から)
孤島には、5人の老婆で成立する独特な島の生活があった。
結局、船のデッキで当選券をカモメに奪われた女が、傷心を抱えて
孤島の母の元に逃げ帰り、騒動は終焉を迎える。
ナンセンスな展開ではあるが、孤島の母娘(おやこ)の絆の強さに、
中高年「ヲタク」も心を揺さぶられた。
なかなか面白いコメディ映画であった。
(終わり)