BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第12話 『俺の妹の人生相談がこれで終わるわけがない TRUEROUTE』

2011-02-22 23:53:14 | おれいも
それにしても長いタイトルだw

たまたま見つけたので、さっき見てみた。

原作未読だけど、TRUEROUTEのほうがTRUEというだけあって、原作に忠実な造りなんだよね。

で、桐乃は陸上留学をして、その間に春がきて、黒猫が後輩になる、ってことなんですよね?
で、黒猫が京介にコクって、二人が付き合うんだよね?

と、ここまでは、いろいろと見てまわるうちに目に入った。

別にこの話の場合は、そういう流れを知っても、余り気にならない。
この物語って、そういう大きな部分に何かがあるようには思えないから。

そういう凡庸な大きな枠組みの中で、
繊細な心理のやりとりを拾い出すような物語だと思っているから。

大体、桐乃と京介は、文字通り、兄-妹の関係でしかないから、
そこから、何かが起こるわけはない。

とすれば、人物配置からして、何らかのイベントが起こるなら
それは、黒猫しかないよね、という想像は容易に付く。

それ以前からも、黒猫は、いわば桐乃の鏡としてあったわけだし。
いわば、手を出して構わない「妹=桐乃」の位置を占めることになる。

黒猫は桐乃のシミュレーターとしてある。

加えて、黒猫の毒舌、というか、彼女の表現力と洞察力をもってすれば、
彼女が、桐乃に成り代わって、桐乃の心情を擬似的に吐露できるだろうし、
京介も黒猫に向かって、桐乃への心情を表現することも出来る。

よく、恋人もしくは妻には、母に似た人を選ぶ、ということが言われるけど、
ほぼそれと同じ理屈で、恋人に姉/妹と似た人を選ぶ、ということもあるのだろう。
いや、根拠らしい根拠はないまま、言ってるけどね。

要するに、黒猫は、京介と桐乃の媒介項としてある。

問題は、その構図に京介、黒猫、桐乃の間でどう消化されるのか。

というか、黒猫がどう振舞うのか、ってことだよね。

だって、京介と桐乃の関係はどこまで行っても兄妹の関係だから、
その関係そのものはずっと定数のままある。

つまり、その関係はいつまでたっても壊れることはない(のだと思う)。

つまり、母―子の関係は絶対崩せないところで、恋人や妻が登場するような感じだ。

その常に付いて回る影のようなものに対して、黒猫はどうふるまうのか。

要するに、友人の兄と付き合ってみた時に、その三人の関係はどんなものになるのか。

シリアスにそれをとらえれば、インセストタブー云々ということになるけど、
この物語は、そういう方向ではなく、コメディであるから、
むしろ、そのような状況下での、人間の心情の機微の描き方に焦点を合わせるような気がする。

映像化してそこをどう処理するのかはよくわからないし、
原作も読んでないから、ホント、わからないけれど、
この物語は、あっけらかんと、そうした見なくていいものも見えてしまった、という世界を
描いてくれると面白いな。

ラノベの映像化、というか、原作ありの作品の映像化は、
今期のものを眺めていると、やはり悪くない気がしている。
それは、設定がちゃんとしてるモノが多いし、
全体の流れが既にあるから、、それを映像化する段階でどこを強調すべきかも取り組みやすい。

いや、この作品では、既にラノベアニメ化に関する騒動は描かれていたけどさ。

でも、拙速にオリジナルを作るよりは、原作付きをしっかり映像化していく方向のほうが、
結果的には、やはり、広がりが多いような気がしてきている。

その点で、この俺妹には期待したいんだよね、実は。


あ、それから、上で黒猫はどうなるのか・・・、と
どこまでも黒猫視点で書いていたのは、
もちろん、黒猫が花澤香菜さん演じる役だから。

花澤さんの演技の幅を拡げるような、繊細な役回りが黒猫に与えられることに期待したいところ。

いい役は、役者を育てるから。

その点で、とても続きが楽しみ。


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