ポルトガルもスペインと並んでカトリック信仰の強いところで人口調査によれば94%がカトリック信者ということです。カトリック信仰の特徴はマリア信仰です。私のような門外漢にはキリスト教は一神教ではなくイエスとマリアの二神教ではないかと思うくらいです。
さてそのマリア信仰の根強さを示す例がポルトガルのファティマです。 lonely planet(p289) はファティマの説明を次のような皮肉交じりの文章で始めています。 「神聖にして侵すべからずか、俗悪な商業主義か。それは奇跡をどの程度信ずるかでファティマについてのあなたの意見・感想は異なるであろう。しかしあなたの信仰がいかようであっても、毎年600万人巡礼者がここを訪れるという信仰心には感銘を受けざるを得ないであろう」
そこで簡単にファティマの奇跡について紹介します。1917年5月13日ファティマで3人の羊飼いの子供たちの前に聖母マリアが現れ、第一世界大戦終結のメッセージを伝えました。それ以後同年10月13日まで6度の出現が繰り返され、その奇跡を信ずる人の病が治癒されたという話が伝わり、多くの巡礼者がファティマを訪れ1956年にはファティマはローマ教皇庁から正式に聖地といて認められました。というわけで前記のようなlonely planet の説明になるわけです。
写真は3人の内2人のお墓がある正面のバジリカ(本殿?)へ向けて膝行する信者です。