今回の旅行では3か所の世界遺産を訪れました。最初はベラルーシのミール城でした。2000年に登録されその理由は異教・正教・カトリックの要素を兼ね備え、ベラルーシ・ゴシックと西欧ルネサンスの様式が結合したユニークな建築ということです。
これについて2004年に出版された「不思議の国ベラルーシ」の著者服部倫卓氏は「私はこのニュースを聞いた時、複雑な心境だった。喜ばしいと思う反面、『あのミール城が?世界遺産というのはそんなに簡単なものか』という白けた気持ちを拭えなかった。***この城の価値を否定しようというのではない。問題は保存状態の悪さと、現政権によるぞんざいな取り扱いである。***それでもミール城は***例外的に恵まれたケースである。この国では、古い建築物が無傷で残っていることは、皆無に近い」(p86~87)と述べています。