長女の海が、どうしても連れて行きたいというカクテルバーへ誘ってくれました。
次女の空もお店の開店にあわせて、1時間の残業をしてから、合流しました。
バーテンさんの誘いのまま、今はおいしいフルーツが、選り取りみどりの時期で、お酒に強くない私にとってはフルーツカクテルがまるでデザートのように、おいしく夢のように口にしたのです。
お酒の弱い私のために、うんとアルコールの量を減らし、かつお酒に強い娘が味利きをしてもおいしいカクテルを、3杯も飲みました。
青森の木村さんが、開発したと言うりんごは、時間がたっても茶色に変色しなくて、ゆっくり飲んでいても最後までりんごの色をしていました。
洋ナシのカクテルは、洋ナシと氷がいい具合にシャーベット状になっていて、甘いだけではないおいしさでした。
2杯も飲めたのは画期的で、さすがに心得たバーテンさんでした。
3杯目は、甘さを抑えたさっぱり味のトマトのカクテル。
おいしさもさることながら、3杯もお変わりをしたことに、喜んでいる私でした。
海は、「お母さんなら、担いで帰れるから何杯飲んでもいいよ」とすすめてくれました。
自分の憂さ晴らしではなく、母の憂さ晴らしをさせたいと思っていてくれることに、うれしいウルウル感で胸が一杯になりながら、バーカウンターのハイチェアに座っていたことでした。
同じ日のお昼は、似たような環境の友人と「同じなのねぇ」と感じたことで、お互いにすっきり軽くした気持ちになれた後で飲んだお酒のおいしかった事、楽しい楽しい親子水入らずのお酒でした。
お酒ってこんなにおいしかったのね。
お酒の強い娘に誘われたときは、悪酔いして、娘に担がれる場面もちらりと想像しそれも善しかと思いました。
今は、すっきりさわやかにおいしいお酒が飲めてほんとによかったと思います。
空は、明日の仕事を考えると私たちといっしょに帰りたい気持ちを抑えて、帰って行きました。
今夜は、空の夫の了承は得ていたのですが。。。
空の乗る電車のほうが先に来て、ホームで見送ったとき、寂しそうに笑った娘の顔が印象的でした。
だんだんと、親と子の立場が逆転しつつある事も感じ始めた夜でした。