風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

なんて贅沢な

2007年12月13日 | 風のこたろう裏日記
人間って、欲張りなものだ。
誰に言わせても、今一番幸せなんだよ。といわれるけど。


亡き母にも言ったことがある。一人娘夫婦とその孫と生活できて、貴方は世界で一番幸せだと。
一番の幸せは、一番の不幸と背中合わせということなんだなぁ。
あのときの、母の言葉は私を怒らせて、なんてひねくれたことを言うのだと悲しくなったものだけれど。


年老いて、孫にさえいたわられるようになった母にとっては、誰かのために何かをしてあげられないと言うことが、どんなに空虚だったか、今になって良く分かる。

辛いだけ、痛いだけと言うことには我慢をすればよいけれど、何もしてあげることが無いというのは、我慢でやり過ごせるものではないからね。


還暦は、老いへの分水嶺。
未だ、こちら側に居られるか、あちら側に行ってしまって、転げ落ちることに甘んじるか。
今、その瀬戸際に居て、ともすると暗い方へと考えが及んでしまうのを、何をもって食い止めたらと、思う。

申し分の無い夫と娘たち、そしてその連れ合いたちに恵まれ、孫までもさずかろうとしているのに、満たされない思いを抱えているとは、あの言葉を母に言ったときの私が感じたと同じように、家族を悲しませてしまうのだろうね。
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