風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

ペンキ屋さんのくだり

2023年01月24日 | 詩吟
めったにないことだけれど、娘に教えてもらった本を読んでいる。
「本を読んで泣いたのは初めて」と言ったそれは、ここだなぁと、思う。
ペンキ屋さんのくだり。
普通には泣く個所ではないんだけど、、とも言っていたなぁ。
やっぱりここだ。

次の電話の時「ペンキやさんのとこ?」と尋ねてみよう。

あんなに気持ちが動いたのに、感動した場所を見事に忘れている。
ポストイットを張り付けてあるのに、それってどこ?と思うこともある。
たった1ページの中で見つけられないって、どういうこと?
詠んだときの感動の嵐で、その事を表現した言葉が吹き飛ばされた?
私の言葉に置き換えられて、活字は意味をなさなくなった?

それはそれとするしかない。
でも、忘れているのも、それはそれ。
体に沁みこんでしまって言葉が変質したんだねぇ。

詠ってしまった詩は、口から出たとたんに他のものになってしまうのよ。

それとも、老いていくことは、置いてくることことなのかねぇ。

一生懸命になればなるほど、置いていってるきがするなぁ。。。

ある本好きの人に言われた。
読んだのを忘れられるなんて、本が1冊あるだけで良くて、それを何度でも
読めばいいのだから、なんていいんだろう!うらやましい! 

年のせいにしようとして、誉められたんじゃぁね。


返却まで1週間。静かに泣いたことも忘れるだろうか。
今は、この涙を忘れてしまうなんて、それはそれはもったいないことだと思う。

その思いを留めようと、本を買う?
でもね、もう、あまりものを増やさないことにしたのよね。
Amazonにはもう1冊しか残ってないらしい。
いままでこうやって、強迫観念で本を買ってきたよね。どうする?
         
         
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