アルビン・トフラーが、久しぶりに素晴らしい本を出した。
「富の未来 REVOLUTINARRY WEALTH」で、目に見える富と見えない富、急速に近づいてくる未来に生活や企業、世界のあり方を根底から変える革命的な形態の、未来の富について書いた本で、博学多識のトフラーの現代文明論が炸裂していて実に面白い。
「フューチャー・ショック」と言う衝撃的な本で一世を風靡していたトフラーが、1980年に「第3の波 THE THIRD WAVE」と言う知識情報化産業社会の到来を高らかに歌い上げた本を書いて、またまた、世界を唸らせた。
社会学者ダニエル・ベルの「脱工業化社会 THE POST-INDUSTORIAL SOCIETY」の理論を、もっと具体的に分かり易く書いた本で、未来学者としての面目躍如であった。
待ち遠しくて、アメリカへ出張した同僚に頼んで買ってきてもらって貪り読んだのを覚えているが、俗に言われている脱工業化社会とか後工業社会とか知価社会とか情報産業化社会とか言われている現在の経済社会の発展段階を説明する用語の走りが、このトフラーの第3の波であり、ベルのポスト・インダストリアル社会なのである。
この「富の未来」についてはこれをテーマにして、当分、ブログを書けそうだが、今回は、経済がどんどん進化して行くのに政治や社会システムがその動きについて行けずに危機的な状態にあるとして語っている「非同時化効果」について書いてみたい。
先進国において、経済発展の速度が上がっているのに、社会の主要な制度が時代遅れになるのを放置しておくと、富を生み出す能力が低下する。
封建的な制度が工業化の進展を妨げたように、今では、工業時代の官僚組織が、知識に基づいて富を生み出す先進的制度への動きを遅らせている、と言うのである。
トフラーは、速い車と遅い車に例えて各部門の発展速度を分析してこの理論を検証している。因みに、
時速100キロ・・・企業
時速90キロ・・・社会団体
時速60キロ・・・アメリカの家族
時速30キロ・・・労働組合
時速25キロ・・・政府の官僚機構と規制機関
時速10キロ・・・公教育制度
時速5キロ・・・世界的な統治機関(IMF,WTO etc)
時速3キロ・・・国の政治構造
時速1キロ・・・法律
これは、アメリカ社会の例であるが、何となく理解できるし、日本の社会にも当て嵌まる様な気がする。
さて、急速な進歩と変化を遂げているのが企業だと言うことであるが、今日の日経で面白い記事が載っていた。
GMのワゴナー会長が、トヨタに負けたことを認めた記事と、大手4社のゼネコンが談合を止めて叩き合いの競争に入ったので落札価格が20%以上も予定価格よりダウンして公費が助かったと言う記事である。
国際競争の真っ只中で鎬を削って経営革新に邁進し先端技術を追求している輸出産業と、国際競争の波をモロに受けずに内需に胡坐をかいて時代に呼応したコーポレートガバナンスさえ満足に整備出来ない建設業との差なのであろうが、進歩の早いとトフラーが言う企業にもいろいろあると言うことである。
「富の未来 REVOLUTINARRY WEALTH」で、目に見える富と見えない富、急速に近づいてくる未来に生活や企業、世界のあり方を根底から変える革命的な形態の、未来の富について書いた本で、博学多識のトフラーの現代文明論が炸裂していて実に面白い。
「フューチャー・ショック」と言う衝撃的な本で一世を風靡していたトフラーが、1980年に「第3の波 THE THIRD WAVE」と言う知識情報化産業社会の到来を高らかに歌い上げた本を書いて、またまた、世界を唸らせた。
社会学者ダニエル・ベルの「脱工業化社会 THE POST-INDUSTORIAL SOCIETY」の理論を、もっと具体的に分かり易く書いた本で、未来学者としての面目躍如であった。
待ち遠しくて、アメリカへ出張した同僚に頼んで買ってきてもらって貪り読んだのを覚えているが、俗に言われている脱工業化社会とか後工業社会とか知価社会とか情報産業化社会とか言われている現在の経済社会の発展段階を説明する用語の走りが、このトフラーの第3の波であり、ベルのポスト・インダストリアル社会なのである。
この「富の未来」についてはこれをテーマにして、当分、ブログを書けそうだが、今回は、経済がどんどん進化して行くのに政治や社会システムがその動きについて行けずに危機的な状態にあるとして語っている「非同時化効果」について書いてみたい。
先進国において、経済発展の速度が上がっているのに、社会の主要な制度が時代遅れになるのを放置しておくと、富を生み出す能力が低下する。
封建的な制度が工業化の進展を妨げたように、今では、工業時代の官僚組織が、知識に基づいて富を生み出す先進的制度への動きを遅らせている、と言うのである。
トフラーは、速い車と遅い車に例えて各部門の発展速度を分析してこの理論を検証している。因みに、
時速100キロ・・・企業
時速90キロ・・・社会団体
時速60キロ・・・アメリカの家族
時速30キロ・・・労働組合
時速25キロ・・・政府の官僚機構と規制機関
時速10キロ・・・公教育制度
時速5キロ・・・世界的な統治機関(IMF,WTO etc)
時速3キロ・・・国の政治構造
時速1キロ・・・法律
これは、アメリカ社会の例であるが、何となく理解できるし、日本の社会にも当て嵌まる様な気がする。
さて、急速な進歩と変化を遂げているのが企業だと言うことであるが、今日の日経で面白い記事が載っていた。
GMのワゴナー会長が、トヨタに負けたことを認めた記事と、大手4社のゼネコンが談合を止めて叩き合いの競争に入ったので落札価格が20%以上も予定価格よりダウンして公費が助かったと言う記事である。
国際競争の真っ只中で鎬を削って経営革新に邁進し先端技術を追求している輸出産業と、国際競争の波をモロに受けずに内需に胡坐をかいて時代に呼応したコーポレートガバナンスさえ満足に整備出来ない建設業との差なのであろうが、進歩の早いとトフラーが言う企業にもいろいろあると言うことである。