チュニジアでの革命騒ぎが伝播して、エジプトを揺るがせている。
20年遅れたが、正に、21世紀のベルリンの壁の崩壊である。
私は、ヨーロッパに居て、ベルリンの壁崩壊前後に、東西ヨーロッパを行き来して、東欧世界が、一挙に資本主義と民主主義の世界へ傾れ込んで行った姿を見ているので、今回の中東の民衆の蜂起と民主化への大きな怒涛は、止めることのできない大きな歴史の潮流だと思っている。
また、アメリカの栄光を再びと、オバマ大統領が、スプートニク・モーメントの再来を訴えたが、やはり、歴史は繰り返されるということである。
この革命を引き起こしたのは、正に、ICT革命のなせる業。
大きなイノベーションの大波が社会経済革命を触発して、グローバリゼーションの巨大な潮流に呼応して、グローバルベースの政治革命を引き起こしているのである。
マルクスの説く如く、下部構造が上部構造を変革させようとしているのだが、フリードマンのフラット化した世界のICT革命による情報伝播の途轍もない破壊力の威力は、人智を超えてしまったと言うことであろうか。
このICT革命に裏打ちされた虐げられ続けて来た民衆の民主化への渇望は、止まることなく、途轍もない勢いで世界中を駆け巡るであろう。
独裁的政治体制や、非民主義政治体制が、ベルリンの壁崩壊後のグローバリゼーションの時代に、存在していることこそが、天然記念物的現象だが、パソコンがあってインターネットを叩きさえすれば、アマゾンの奥地からでも地球上のどこからでも、アメリカ大統領にさえアクセスできるそんな時代に、そのような人間の尊厳を圧殺するような体制が持続できる筈がない。
この巨大な民衆の民主化への渇望の潮流は、サウジアラビアなどに飛び火して、経済大国になったけれども天安門事件で積み残した政治の民主化には程遠い中国を巻き込み、ビルマなどの非民主主義国家、そして、まだ眠りから覚めないアフリカの国々へと、怒涛のような勢いで伝播して行く。その勢いが、エジプト革命で、一挙に加速するであろう。
もし、たとえ、中休みしても、休火山や間歇温泉のように、マグマやエネルギーが充満すれば、再び勢いを取り戻して爆破する不可逆的革命現象である。
しかし、いずれにしても、平衡状態に収束するであろうが、これまでのように、アメリカの覇権が作り出していたような価値観がグローバル社会を占めるかどうかは、全く不透明であろうと思う。
さて、私が子供の頃の日本は、戦後の混乱で政治経済社会体制も不安定で、国民すべてが非常に貧しかったが、日本人みんなが、必死になって、明日を信じて、国づくりと生活の再興を目指して頑張っていた。
今のように、閉塞感など殆ど感じずに、頑張って居さえすれば、今日よりは明日は良くなると信じて疑わなかったし、それに、何よりも自由があり、民主主義があって、将来に希望と夢を描くことが出来た。
国技である相撲の八百長がけしからん、比例選挙区から出た議員が寝返って反対党の大臣になるのは許せない、振り込み詐欺でまた老人が1200万円だまし取られた、等々、世界中のあっちこっちで革命騒ぎが勃発し、1日2ドル以下で生活し飲み水さえまともに飲めない人々が10億以上もいると言うのに、正に、日本は太平天国。
これが幸せなのかどうかは分からないが、世界中が、巨大なマグマの中で激動していることだけは事実である。
(追記)写真は、NYTホームページより借用。
20年遅れたが、正に、21世紀のベルリンの壁の崩壊である。
私は、ヨーロッパに居て、ベルリンの壁崩壊前後に、東西ヨーロッパを行き来して、東欧世界が、一挙に資本主義と民主主義の世界へ傾れ込んで行った姿を見ているので、今回の中東の民衆の蜂起と民主化への大きな怒涛は、止めることのできない大きな歴史の潮流だと思っている。
また、アメリカの栄光を再びと、オバマ大統領が、スプートニク・モーメントの再来を訴えたが、やはり、歴史は繰り返されるということである。
この革命を引き起こしたのは、正に、ICT革命のなせる業。
大きなイノベーションの大波が社会経済革命を触発して、グローバリゼーションの巨大な潮流に呼応して、グローバルベースの政治革命を引き起こしているのである。
マルクスの説く如く、下部構造が上部構造を変革させようとしているのだが、フリードマンのフラット化した世界のICT革命による情報伝播の途轍もない破壊力の威力は、人智を超えてしまったと言うことであろうか。
このICT革命に裏打ちされた虐げられ続けて来た民衆の民主化への渇望は、止まることなく、途轍もない勢いで世界中を駆け巡るであろう。
独裁的政治体制や、非民主義政治体制が、ベルリンの壁崩壊後のグローバリゼーションの時代に、存在していることこそが、天然記念物的現象だが、パソコンがあってインターネットを叩きさえすれば、アマゾンの奥地からでも地球上のどこからでも、アメリカ大統領にさえアクセスできるそんな時代に、そのような人間の尊厳を圧殺するような体制が持続できる筈がない。
この巨大な民衆の民主化への渇望の潮流は、サウジアラビアなどに飛び火して、経済大国になったけれども天安門事件で積み残した政治の民主化には程遠い中国を巻き込み、ビルマなどの非民主主義国家、そして、まだ眠りから覚めないアフリカの国々へと、怒涛のような勢いで伝播して行く。その勢いが、エジプト革命で、一挙に加速するであろう。
もし、たとえ、中休みしても、休火山や間歇温泉のように、マグマやエネルギーが充満すれば、再び勢いを取り戻して爆破する不可逆的革命現象である。
しかし、いずれにしても、平衡状態に収束するであろうが、これまでのように、アメリカの覇権が作り出していたような価値観がグローバル社会を占めるかどうかは、全く不透明であろうと思う。
さて、私が子供の頃の日本は、戦後の混乱で政治経済社会体制も不安定で、国民すべてが非常に貧しかったが、日本人みんなが、必死になって、明日を信じて、国づくりと生活の再興を目指して頑張っていた。
今のように、閉塞感など殆ど感じずに、頑張って居さえすれば、今日よりは明日は良くなると信じて疑わなかったし、それに、何よりも自由があり、民主主義があって、将来に希望と夢を描くことが出来た。
国技である相撲の八百長がけしからん、比例選挙区から出た議員が寝返って反対党の大臣になるのは許せない、振り込み詐欺でまた老人が1200万円だまし取られた、等々、世界中のあっちこっちで革命騒ぎが勃発し、1日2ドル以下で生活し飲み水さえまともに飲めない人々が10億以上もいると言うのに、正に、日本は太平天国。
これが幸せなのかどうかは分からないが、世界中が、巨大なマグマの中で激動していることだけは事実である。
(追記)写真は、NYTホームページより借用。