熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

CEATEC:幕張メッセから新橋演舞場

2012年10月02日 | 今日の日記
   今日、幕張メッセで、シーテック12が開幕した。
   我が国のIT・エレクトロニクス業界最大の展示会で、最先端技術などが紹介されるので、外国のメディアなども沢山詰めかけていて、盛会である。
   今回は、「SMART INNOVATION―豊かな暮らしと社会の創造」で、ITとエレクトロニクス関連のイノベーションを駆使してエネルギー効率の高いスマートな社会構築をターゲットにした展示に意欲的な企業が多かった。

   私は、まず最初に、ゲスト・スピーカーのサムスン・エレクトロニクスのハン・カプス専務の「未来型ヘルスケアIT技術における課題」を聴講するために、国際会議場に入った。竹島問題の余波か、会場は6割方の入りで、少しさびしい感じであったが、フロリダ大のPhDとかで、流暢な英語で、最新の問題意識など興味深い話を語って面白かった。
   

   その後、CEATEC展示場に入って、あっちこっちをハシゴして、2時過ぎに会場を離れたのだが、かなり、見学することが出来た。
   口絵写真は、トヨタの一人乗り小型の電気自動車のデモンストレーションだが、女性スタッフが運転台に座って口頭で指示を出せば、それに反応して色々な操作が出来る様子を実演していて、それを沢山のメディアが取材している様子である。
   結局、最早、自動車も、機械エンジン主体のメカニカルなものではなく、完全にITとエレクトロニクス機器に取って代わられてしまった走る電気機械になってしまったと言うことであろうか。

   今回は、家電企業なども、スマート・シティやスマート・タウン、或いは、スマート・ハウスなどスマート化に向けた企業活動に、かなり力を入れて展示をしていた感じである。
   この写真は、東芝のコミュニティエネルギー・マネジメント・システムの展示だが、コミュニティ単位で、エネルギーを見える化して効率を図ろうと言う試みだが、スマートグリッドとも相通じるコンセプトであるが、まだ、日本には、先日紹介したジェレミー・リフキンの、分散システムで各個別企業や各家庭が、分散型のグリーン・エネルギー発電所となって、第三次産業革命を起こすと言った発想はなさそうである。
   

   ところで、私の興味のあるオーディオ・ビジュアル関連展示は、派手なディスプレイの割には消極的で、昨年主流であった3Dなどは殆ど影を潜めていて、パソコンなども、タブレットなどの陰に隠れて殆ど見えなかった。
   ソニーのブースで、フルHDの4倍の解像度と迫力のあるサウンドの84V型4K対応の液晶テレビが展示されていて、確かに素晴らしいとは思ったが、40インチ程度の家庭用テレビが普通の庶民には、そのイノベーションがどれ程の意味があるのか、良く分からなかった。
   何時も思うのだが、ソニーは、このような技術深掘りの持続的イノベーションばかりに力を入れていては、ダメで、人をびっくりさせてワクワクさせるようなものを生み出さないと明日は暗い。
   

   2時半頃に、幕張本郷駅から東京に向かった。
   4時からの歌舞伎公演に間に合うように、新橋演舞場に向かったのだが、東京駅に着いたのが少し早かったので、運動不足解消のために歩くことにした。
   八重洲ブックセンターに寄りたかったのだが、時間が足らなかったので、銀座を通り抜けて、歌舞伎座の方に向かい、途中で、書店に立ち寄って、土屋恵一郎の宝生閑聞き書き「幻視の座」を買った。
   歌舞伎は、梅玉の「御所五郎蔵」と幸四郎と團十郎の「勧進帳」で、非常に面白かったが、染五郎休演の為か、かなり、空席が目立った。
   4時開演で、上演時間が短かったので、終演が7時45分と言うことで随分早く終わったのだが、トータル4時間以内と言うのが良いのかも知れないと思った。


コメント
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