熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

わが庭:緑陰での読書のひととき

2021年05月04日 | 生活随想・趣味
   五月晴れとは上手く言ったもので、これほど、気持ちの良い季節はなく、緑陰で過ごすひとときの楽しさは何物にも代えがたい。
   ヨーロッパに居たときには、この頃からバラの咲き乱れる初夏までが、天候に恵まれた至福の季節で、暇が取れると、キューガーデンや近くの緑したたる森や林など田園地帯に出かけて、自然の営みの有り難さを味わっていた。

   ところで、この鎌倉では、鎌倉山の西アウトスカートなので、トカイナカでも、緑に恵まれた閑静な住宅街なので、一寸、歩けば森林の中である。
   鶯がしきりに囀り続けていて、大通りから数百メートル離れているので、水を打ったように静かである。
   それに、私の趣味で、庭には、色々な花木を植えているので、その時々の季節の花が、緑陰を潤してくれている。
   

   五月晴れの穏やかな日には、私の楽しみは、好きな本を数冊持って、庭に出て、気の趣くままに読書することである。
   コーヒーと、カメラを側に置く。
   本は、集中力が要る専門書などは、書斎で読むことにしているので、気の張らない趣味の本が多いのだが、あくまで、余暇を楽しむというひとときなので、途中で、書斎や倉庫に行って、別な本を取り出して来て読むことも多い。結構、数冊一緒に、並行読みするのである。
   最近は、コロナで東京に出かけて大型書店行脚も出来ないので、本を買うのは、専らアマゾンだが、相変わらず、読めるかどうかも分からないのに、せっせと本を買い続けている。
   既に、日本人男性の平均寿命に達してるので、今のところ、眼と頭は、まず、大丈夫なようで、それ程心配はしていないが、いずれ時間の問題であり、読みたい本が沢山あって、焦り始めている。

   コロナで、観劇やコンサートに東京に行けなくなった分、暇な時間が増えた感じだが、それでも、新しい知識や情報に触れて感激する瞬間が増えれば増えるほど、時間が惜しくなる。
   私の場合には、物語というかストーリー展開を追って楽しむという小説やアニメには、全くと言っていいほど興味がなくて、どちらかというと、趣味としては、
   真善美の追求というか、芸術文化、それに、人類や世界の歴史など文化文明の進化発展などに関連した本を読むことが多い。

   中学生の時に、ヨーロッパの歴史に興味を持って、真っ先に憧れたのは、ギリシャのパルテノンと、ルネサンスの芸術であり、いつか、是非観たいと思った。
   1930年代の初年で、神武景気以前の戦後の貧しい頃で、望むべくもなかったが、運命の悪戯か、幸いにも、1970年代にフィラデルフィアで留学生活を送り、そのクリスマス休暇に、なけなしの貯金をはたいてヨーロッパへの極貧旅行を敢行して、眼前に仰ぎ見たときには感激の一言であった。
   最近は、レオナルド・ダ・ヴィンチの関連本を読んできたが、今度は、ミケランジェロを読み始めようかと思っている。
   バチカン宮殿を何度か訪れてるが、あのシスティナ礼拝堂の壁画「最後の審判」と天井画、それに、多くの彫刻は、圧倒的であり、実際に鑑賞したが故に、読書で追体験する楽しみも捨てがたいのである。
   
   
   
コメント
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