地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ことでん激動の07夏 (10) 315号と路傍の花

2007-09-05 00:06:16 | 地方民鉄 (琴電)


 京急230形→琴電30形のさよなら運転で讃岐を訪れてから早くも約2ヶ月 (^^;)。断続的にお伝えしてきた07夏・琴電特集も今回が最終回です。
 琴平線で1300形の訓練運転を終えたあとは、そろそろ昼飯時ということで、以前「ぱれっと」さんに教えていただいた激ウマなセルフうどん店へ! すっかり小腹も満たし、これからN700系で横浜へ戻る準備も万端整った……と思いつつ時計を見ると、まだ多少は撮り鉄をする時間的な余裕があることが分かりました。そこで迷わず訪れたのが、瓦町駅東方の長尾線車両留置用側線です。ここは7月末に旧型車増結運用が廃止となるまで、常に2or3両の旧型車が昼寝をしていた場所。もしこれが首都圏だとしたら、旧型車の周囲には常に人だかりが出来てしまうかも知れませんし、これほど踏切から近い位置であるとすれば間違いなく悪戯の犠牲となってしまうでしょうが (-_-;;)、全く何の心配もなくこのような位置に留置され、それが日常風景として今まで息づいてきたことに、何とも言えず素晴らしい高松の伝統を感じてしまうのは私だけでしょうか。



 そんな側線の旧型車、この日はたまたま315号が撮りやすい位置に留置されており、しかも気がついてみると、ローアングルにすれば路傍に咲く花と旧型車を組み合わせて、非常に良い雰囲気で撮れるではないですか!
 それはまさに……先日のさよなら運転を以て引退し、既に解体されてしまった315号へのはなむけであるとしか言いようがありません。81年の長きにわたって讃岐の野を黙々と駆け抜けた車両の最後は、やはり野の花とともにある……何としみじみと絵になる光景でしょうか!
 私は先日のさよならイベントには参加しませんでしたが、それは相当程度、この側線での撮影に満足してしまったからでもあります (^^;
 こうして、日常の中の美とともに最後の時を過ごしていた315号の姿を目に焼き付けつつ、27+28号さよなら、1300形訓練運転、長尾線旧型増結運用……と盛り沢山の成果を挙げた夏の琴電訪問を締めくくったのでした。琴電特集をお楽しみ頂きどうもありがとうございました。m(_ _)m