地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

小田原界隈個性派列伝 (2) 大雄山線コデ165

2007-09-23 00:45:06 | 事業用車両


 国府津で湘南色のクモヤ143に大喜びしたあとは、いよいよこの日の本命・伊豆箱根大雄山線の大御所 (?) コデ165のお出ましです!
 今も昔も小田原駅の片隅からどこか申し訳なさそうに発車する大雄山線は、それこそ20数年前までは元国鉄 (一部は西武経由)・相鉄の釣掛式電車天国でして、西武色の電車が古びたホームに停車している姿は、国鉄 (当時) や小田急、それに華やいだ塗装の箱根登山と比べても恐ろしく地味な世界でした。でも、そんな地味で健気な雰囲気が幼少時から好きだった私は、カメラを手にした中1の頃から何度も通ったものです。しかし、まさにこの頃から5000系が登場……。どこかの大手私鉄の中古ではなく、最初から最新鋭電車を投入したあたり、もともと乗客数がそれなりに多いうえに沿線の工場立地や宅地開発が進み始めた大雄山線の面目躍如という感じでしたが、このために元相鉄2000系のモハ165あらためコデ165を残して釣掛式電車が消えてしまったのは寂しい限り……。
 


 というわけで、大雄山線からはしばらく足が遠のいてしまったのですが、撮り鉄の道に復活して以来、DJ誌の情報をにらみながら、コデ165が日中動く数少ない機会である大場工場への入出場甲種回送と自分の都合がうまく重なるチャンスを狙い続けて来ました。そしてついにその日が到来!
 まずは大雄山に向かい、車庫の奥からゆっくりと動き出す姿に興奮しまくり! (*^^*)。その後、コデ運行スジ直前の列車で飯田岡に向かい、狩川の堤の上から待ち構えていますと……いよいよコデのお出ましです! いったん飯田岡に停車したのち、とても旧型車とは思えない猛烈な加速で迫って来ましたので、ファインダーを覗きながら「は、速い……」と腰を抜かしそうになってしまいました (笑)。これだけパワフルなら、5000系の3連を牽引することなど苦でもないでしょう!
 後続の列車は、小田原に10時過ぎに着くという非常に良い時間帯の列車であるうえに、24分も間が開いてしまったため、立ち客多数……。もちろん、事前に告知はなされており、年に数回の行事であることは沿線住民も百も承知であるためか、文句を言う客はゼロ。
 小田原に着いてみますと、既に相模貨物からの甲種列車は到着しており、まさに5000系の授受作業が行われようとしているところでした。そこで速攻で東海道線下りホームに向かい撮影したのが2枚目の画像。この直後、無事コデ165と5000系は連結され、大雄山へと去っていったのでした……。
 相鉄2000系 (モニ2000) がついにモニ2005を残して解体されてしまった中、良好な (?) 状態を保つコデ165がいつまでも関東私鉄旧型電車の生き証人として走り続けることを期待したいものです……(^_^)。