北海道で711系を撮ろうとカメラを構えていますと、実に様々な車両が姿を現します。とくに札幌と手稲のあいだは、札幌運転所の出入庫車両が頻繁に行き交っているため、実際の列車本数は時刻表の記載よりも全然多いなぁという印象です。その中でも一番の注目株はDD51牽引の客車列車ですが、個人的には同時に、いつの間にか少数派になってしまったキハ183系原型車に注目せずにはいられません。
かつて私が小中学生だった頃……北海道の国鉄DC特急の代表格と言えば、登場後まもない初代塗装のキハ183! 遠過ぎて間違っても訪れることが出来なかった分、本州の特急型車両と比べてはるかに重厚な印象のマスクに「一体どんな走りをするのだろうか……」と想像をめぐらしたものです。その後、今から10年前に初めて北海道を訪れ (^^;)、当時は「鉄」ではなく「山屋」をやっておりましたので、札幌から旭川まで「オホーツク1号」に乗って大雪山を目指したのですが、旭川で真っ先に下車して旭岳ロープウェイ行きバス「いでゆ号」(何と往路無料) の列に並ぶために選んだデッキ脇の席では、エンジンの雄叫びと台車の振動が露骨に伝わって来て「スゲー!! これは昔写真を眺めて想像した走りよりもはるかにデンジャラスだ!」と内心思ったのでした (*^^*)。
そんなキハ183の原型車も、今や日常的に活躍するのは「オホーツク」「まりも」と一部の「とかち」のみで、しかも「とかち」からは間もなく撤退 (でしたっけ?)、「まりも」も臨時列車化されるとは……。国鉄色の復活や、「旭山動物園号」への使用 (ああいうガキ向けのデザインは鬱…… -_-;) などは、キハ183原型車の運命がこの先余り長いものではないことを示しているのでしょう。
そこで今回、数少ない「オホーツク」の運行に遭遇したときには、決して失敗することなく完璧に撮影しよう!と心に誓ったのでした。1枚目は桑園に進入する「オホーツク1号」の送り込み回送。普段は4両編成のはずですが、さすが繁忙期だけに1両増結されています! いっぽう2枚目は、711系の2149M・2144Mを撮影したのち、岩見沢行の153M (731系 -_-) で2149Mを追いかけた際に厚別で待避した「オホーツク3号」。スピードを上げながら猛進する光景に感動は止みません!
そんなキハ183の「オホーツク」、考えてもみれば、日本のネームド・トレインの中で唯一ロシア語の固有名詞を使っているという点でいっそう北辺の列車らしさを感じさせますが、そのうち是非旭川から先の核心部で乗り通してみたいものだ……と思っています。