今回の韓国訪問は長くても5日ほどあれば十分な内容だったのですが、「折角の機会なので土日もくっつけて日程を延ばし、名所旧跡めぐりをしたい (もちろん、ホンネはついでに撮り鉄 ^^;) 」と韓国側の商売相手に申し入れたところ、ここらへんはさすがプライドを重んじ、来客に対しては太っ腹な韓国。日本人が韓国をじっくり見るのは大歓迎……というわけで、滞在費用を余分に出してくれることになりました (^o^)。
そこでソウル到着翌日に訪れたのが、ソウルの南にある京畿道の道庁所在地・水原 (スウォン)。ここは18世紀末にソウル (当時の名称は漢城) から遷都しようとして造られ (遷都自体は中止)、いまや世界遺産になっている見事な城壁があるのですが、普通電車で到着した水原駅のホームがこれまた何とも絶妙な撮り鉄スポットになっているではありませんか! そこで、まずは城壁そっちのけで (爆)、ソウルから南下して来る長距離列車を激写することに決定! すると、さっそくやって来ました、在来線の星・セマウル号!!
セマウル号とは、おフランス風の高速列車KTXが登場するまで韓国国鉄の看板列車だった存在で、その名称は1979年に暗殺された朴正熙大統領が提唱した「セマウル運動」(直訳すれば「新しいコミュニティ運動」)にちなんでいますので、台湾の列車名と同じくやけに怪しい政治臭がプンプンするわけですが (汗)、登場以来とにかく速く快適な列車ということで、KTXが登場した今でも根強い人気を保っているようです。
もっとも、1970年代後半 (たしか) に現れた初代セマウルは、白い車体で窓回りにブルーの帯を巻いた客車列車でして、よく見ると車体断面や側面デザインが新幹線0系を思い出さないでもない現在の車両は、80年代後半に試作したあと1990年代に大量増備された第2世代とのこと。最高速度140km/hの俊足と、思いっきりリクライニングする超快適なデラックスシートを誇るセマウルは、一度乗るとやめられないんですなぁ……これが (^o^)。
ただ、そんなセマウル号もKTXの登場、そして韓国国鉄の公社化・KORAIL呼称の正式名称化によって、新たな変動のまっただ中にあるようです……というわけで、続きは次回 (^^;
なお、下の画像は京義線の新村 (シンチョン) 駅にて、乗る列車を待っているついでに撮影。京義線は現在通常毎時1本のローカル線ですが、ソウル市街の西・水色 (スセク) に長距離列車用車両基地があるため、ソウル=新村=水色間は頻繁運転なのです (*^_^*)。ま、時間帯にもよりますが……。