一昨日、西ジャワ州南部の沖合で起こった地震は、震源付近を中心としてかなりの被害を出しているようで、ジャカルタでも相当揺れたとか。多分鉄道にはほとんど被害は出ていないものと思いますが、ボゴールあたりは震源から数10kmという距離にありますので多少は心配です。インドネシアも日本も火山と地震が多い国どうし。先日インドネシアの鉄道にハマッたばかりの新参ファンとして、この場ながらお見舞い申し上げる次第です。
それはさておき、オレンジ色の帯が経年劣化でハゲハゲになりつつある都営6000系は、検査入場した車両から続々と帯色の変更を受けていますが、流線型車は黄色をやや強調しているのに対し、原形顔車は緑を太くして黄色を細めのアクセントとした姿になっています。これは基本的にメトロ5000系の帯色 (改めてご紹介します) に合わせていると思われますが、都営6000系のゴツめな車体に濃い目な緑が実に良くマッチし、黄色もビビッドなスパイス役を果たしていますので、つくづくインドネシア的色彩感覚は冴えるときには思い切り冴えているなぁと唸らされます (*^^*)。たまに「?」と思うカラーリングやデザインもあることは確かですが (例えば、先日ご紹介した「一つ目VVVF」)、総じて熱帯の風景にピタリと似合い、しかも日本人的色彩感覚から見ても安心感と新鮮さがあるような気がします。
そんな都営6000系・新緑帯編成、私が見かけたのは戸袋窓が省略された6271Fでして、先日ご紹介した流線型のオレンジ帯編成と同じく、都営6000系の6連が輪番で各路線をめぐる運用に入っていたのですが、特に「ををっ!」と驚いたのは、通常KRL-1形の4連が使用されるタンジュン・プリオク線のエコノミーAC運用に入っていたことです!(1枚目の画像) 2編成しかないKRL-1は、環状線時計回りの「チリウン」(土曜休日運休) と、ブカシから東線へと入ってラージャワーリーから分岐し、ジャカルタの外港・タンジュン・プリオクまで2往復する運用 (休日運休) が割り当てられていますが、検査の際には冷房車運用ということで必然的に日本の中古車両が代走することになります。そこで、最近まではタンジュン・プリオク運用に103系4連が充当される機会が多かったようですが、私が訪問した時点では103系は8連2本に組成され、中央線デポック以北の朝夕限定運用に入っていましたので、結局都営6000系6連が代走したという次第。もっとも、今後の冷房車8連の増加次第では、103系も8連から4×2にバラされ、「チリウン」運用やタンジュン・プリオク運用に入る機会が増えるのかも知れません。
ちなみに今回、タンジュン・プリオク行は結局撮っただけで、乗っておりません (^^;)。午前午後それぞれ1往復のみという超零細路線ぶりですので……(汗)。一応、ブカシから先へ行く客車列車も含めますと、タンジュン・プリオクへは4往復が入るようですが、限られた時間しかない初訪問の機会をなるべく撮り鉄に回そうとすると、旅客列車の運行が再開されたばかりで試行営業中という雰囲気が強いタンジュン・プリオク線は後回しにしておこうと思いまして……(^^;)。ただ、こうして目にしたタンジュン・プリオク行は、大川支線のようにちゃんと朝夕のラッシュに合わせて走っているでもなく、まるで昔の相模線・西寒川支線のように中途半端な時間に走っており(午前便のタンジュン・プリオク着が10時台……)、しかも滅多に来ない列車ということで、自ずと超空気輸送状態……。そこで、いずれ次回訪問する前に再び列車が消えてしまうのではないか……という一抹の不安がよぎっております (汗)。列車の運行が近々再開されるというジャカルタ・コタ~カンプン・バンダン~アンチョール間も、どう見てもその気配はないですし……。ジャカルタの致命的に悪い交通事情を改善するためにも、工場や物流拠点が密集しているというタンジュン・プリオク方面への電車のフリークエント・サービスは欠かせないように思えるのですが……。ま、今後に期待しましょう。
あと補足としまして、このタンジュン・プリオク運用、午前9時台にブカシを発車する前に、ブカシと東線クマヨランの間を1往復しています。時刻表には記されていない新設エコノミーAC列車がたまにあるようで……。まぁ細かいことを言わずとも、実際には出札口の脇に「今度のエコノミーACとエコノミーの時刻 (さぁどっち買う?)」というかたちで掲示されさえすれば、混乱は起こらず誰も困らないというシステムになっていますので、「時刻表に書いていない列車は何じゃこりゃ!」と目くじらを立てるのは日本人くらいなのかも知れません。
2枚目は、6271Fがタンゲラン行き急行にフツーに入っているシーンです。