地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ジャカルタ炎鉄録 (19) 急行荷物列車参上!

2009-09-24 00:46:00 | インドネシアの鉄道


 今回のインドネシア初訪問は時間の関係でJAL (とゆーか、子会社JALウェイズ) のジャカルタ直行便を利用したのですが、お盆のハイシーズンでも席は半分ほど空いており……JALの経営再建・路線整理問題にあたって「便利な路線なのにヤバいなぁ」と思っておりました。しかし、先ほど目にした『毎日新聞』→Yahooのネット記事によりますと、取りあえずは残すらしい……ということで、良かった良かった♪ インドネシアはASEANの雄邦にして、日本にとって極めて重要な親日国家・貿易相手国ですので(これまで机上の知識としては知っていましたが、今回そのことを心の底から痛感……)、たとえ観光客がジャカルタ線には余り乗っていなくとも、日本国のメンツにかけて絶対に存続させるということなのでしょう。もっとも、赤字路線の受け皿会社と思われるJALウェイズそのものがどうなるのか……という問題があるのですが、とりあえずジャカルタ直行便の便利さ(高いけど -_-) にハマった者として、事態の推移を見守りたいと思います(ガルーダはヤバそうですし……。以上の内容に対するコメントはご遠慮ください)。
 それはさておき、先日はインドネシアの優等列車の魅力をご紹介しましたが、優等客車列車という存在は、日本ではごく一部の豪華列車を除き風前の灯……。そんな存在に対して限りない懐かしさを感じる世代にとっては恐らく、かつて曰く言い難い独特の存在感を漂わせながら本線を疾走していた急行荷物列車もお馴染みだったことでしょう。とくに私の場合は、たまにEF58に牽引された東海道線の急行荷物列車を目にするにつけ、新旧取り混ぜて窓も少ない編成の姿に強烈なゴツさを感じたものです……。また、主要駅のホームに必ずと言っても良いほど設けられていた荷物用エレベータの類も、古き良き鉄道の旅にとって格好のアクセントだったはずです……。



 そんな急行荷物列車の面影をいま偲ぶとすれば、台湾の花蓮~台北~台中~高雄間を走る行包(荷物)列車がベストな存在でしょうか(そういえばしまった……まだまともに撮ってない ^^;)。そしてインドネシアにも、それに相当する存在があることを今回の訪問で初めて知り、沿線で撮影しながら思わず歓喜の声を上げてしまったのでした (笑)。
 今でも鉄道による郵便・荷物輸送を行っているインドネシアでは、郵便・荷物車はグリーン(日本以外の諸国で一般的に郵便事業のシンボルカラー)または連結相手となる特急列車の塗装を身にまとっていますが、今回東線で撮影していたところ……何と、全車グリーンに塗られた郵便・荷物車12両編成がドドド……と迫って来るではありませんか!! 1枚目の画像と2枚目の画像はそれぞれ、違う日の同じ時間帯に撮影していますので、恐らくは毎日運転の郵便・荷物専用列車だろう……と推測したのですが、現地で購入した雑誌『Kereta Api』バックナンバー (2009年2月号) をパラパラめくっていたところ、ををっ!この列車に関する紹介記事が載っていました。
 この列車は、ジャカルタ・グダン駅(ジャカルタ・コタ駅の北東に位置する貨物駅)とスラバヤ・パサールトゥリ駅を結ぶ急行荷物列車であり、毎日夕方6時頃に双方の駅を出発、翌朝8時半過ぎに双方の駅に到着、途中チルボンやスマランといった主要都市に停車する……とのこと。しかし、私が撮影したのはもっと遅い時間でしたので、単線も多い中で特急列車の運行を優先するあまり、この手の荷物列車は必然的に遅れてしまうのかも知れません (^^;)。または、最近時刻が大幅に変更されたとか (汗)。
 というわけで、時間的にはアテにならない列車ですが、希少価値ゆえに撮影の喜びは大! またいずれ訪問する際には、違った場所で狙ってみようっと (笑)。