昨日から始まったジャカルタの電鉄運賃乗車駅数比例化・政府補助金交付による値下げ・チャージ式ICカード使用開始という一大改革は、たとえば『The Jakarta Post』のような現地英字紙のネット版を見ておりますと、非常に好意的に受け止められ大反響を呼んでいるようです。これまで近距離の利用客にとっては「何で遠距離の客と同じ均一運賃を払わなアカンねん!」と激怒したくなる状況が一変し、たとえば数千ルピアの運賃が初乗りの2000ルピアに下がった♪という喜びの声が載っておりましたし (そりゃそうだよなぁ……)、一方長距離利用客にとっても補助金交付で大幅値下げとなりこれまた超福音! 少なくない利用客から「今後は家族や友人を連れた休日のお出かけも電車にしたい」という声が高まっているとか……。しかも先日、自動車用の補助金付きガソリン価格は大幅に引き上げられ、自家用車・バイクの利用が高くつくだけでなく、バス代までも値上げが相次いでいるようです。そこでジャカルタ首都圏においては、通勤輸送のみならず、買い物・行楽輸送も含めて、大幅に鉄道利用が増加することは間違いないでしょう……!
まぁそもそも考えてもみれば、巨大都市ジャカルタの余りにも終わっている道路大渋滞の惨状、それにトランス・ジャカルタが付け焼き刃に過ぎない (?!) ことからして、軌道系交通の活用と拡充は待ったなしなわけですが、遅々としてMRTやモノレールの建設が進まない中では、まさに既存の鉄道網こそ最も活用されるべきものでしょう。その鉄道網も、均一運賃に近い従来の制度の下では圧倒的に郊外居住者の都心通勤通学用であったわけで、沿線の短距離利用というもう一つの大需要には積極的に応えて来なかったことは否めませんが、それもまたKAI・KCJ自身の車両不足のためでもあったのかも知れません。しかし今やこうして、遠距離客も近距離客も大満足・大歓迎の本数と運賃制度をまがりなりにも実現させた……というのは、4年前に初めて訪問して以来毎年その変化を見届けてきた者として感無量です。
しかし同時に新たな心配をしなければなりません。……利用客の反応が良く、さらに新規客の激しい流入が想定されるとあっては、速攻で再び車両不足に陥って大混乱間違いなし……(爆汗)。そこで『じゃかるた新聞』の記事を見ておりますと、8月末までに3編成をデビューさせるとあり (Holec ACのこと?)、日本からの冷房車も年内に180両ゲット……とありますが、果たして間に合いますかどうか?! それまでは現有車両の超綱渡り運用が続くことでしょうし、臨時列車大増発も必要と思える中では103系8連2本の完全復活も強く期待されるわけですが、とりあえずはメトロ05系をアップしておきます。05-109Fは昨年夏の時点で「M」マークと東西線幕が温存されていた当たり編成です♪ なお、既にアップした05-107・108Fの他に、05系の正面銀色金網枠車は110Fも撮っておりますが、幕が白い状態で特徴がないため省略します (後が詰まっていますので……^^;)。