富山地鉄への入線を無事に果たした東急8590系! しかし、未だ正式な車両としての申請は終わっておらず、そもそも現状ではナンバープレートもない名無し車両に過ぎませんので、まずはデキ12021あたりの牽引で稲荷町工場に向かう必要があります。そこで、無架線地帯から架線下へと移す過程では、富山地鉄名物のヘロヘロモーターカーが大活躍 (?) するわけで、その何時とも知れない決定的瞬間を酷暑の下で待つことしばし……ようやくその宿願が叶う瞬間がやって参りました!! しばらく8692+8592の周囲では、稲荷町関係者の皆様 (?) が、下回りを中心にいろいろと調整しておられましたが、一通りそれが終了したためか、ついに手旗を持った方が御登場!! いや~その瞬間、炎天下で待ち続けた難行苦行が完全に報われました♪ そしてついに、最徐行でモーターカーと8590系が移動開始!! 側線のヘロさのためか、車体を大きく傾けながらモーターカーが8590系をエスコートする光景は……恩田でのかつての古典車両による入換とも、あるいは今日のアントによる入換とも全く異なる極上のローカル私鉄テイストを醸し出していました♪
というわけで、8692+8592は宇奈月温泉方面ホームの脇にある側線に押し込まれて作業終了~。この後、稲荷町から12021がやって来て回送……と予想したのですが、取り敢えず動きがないため、稲荷町の様子を見るため移動し、ようやくクーラーと冷たい○カリスエットで生き返ったのでした……。そして稲荷町では、12021がパンタを上げて待機していると思いきや……何と手前には排雪モーターカーまで並べられて全く動く気配無し!! このままでは、翌日の稲荷町イベントにおいて8590が目玉の一つとして展示されるに違いない!という確信と期待は脆くも崩壊しかねません。そこで「そうだ、終電後になれば動くに違いない」と期待して、とりあえず別の初訪問スポットに移動することにしたのでした。
ところが何と……イベント当日である13日の朝、時折叩きつける豪雨にもかかわらず (鬱) JRW413・475系の乗車・撮影を楽しんだ後、魚津方面から電鉄富山行に乗って上市に着いたところ、未だ8692+8592は上市にいるではありませんか……。緊急撮影会とは、もっぱら京阪8831を念頭に置いてのものだったのか……。稲荷町に着くと、さらに一層激しい豪雨が襲いかかり、「何しに来たんだ……」という気分がさらに脳裏を埋め尽くす有様。
とはいえ、撮影会受付にて当日の予定表を受領すると、一旦ココロにはパァァ……と花が咲いたような気分に♪ 何故なら、午後から上市にて8590系の撮影会も開催すると記されていたからです! そこで、稲荷町での見聞 (これはこれで意外と良かったですので改めて) を終えた後、勇躍上市に向かってみたところ、あうぅぅ……8590系はホーム脇側線に押し込まれたまま、全然撮りやすい位置ではないという……。そしてこのまま係員氏の誘導により撮影会が始まりましたので、「今日はこの位置から全く動かさないのか?」と伺ったところ、「その通り」との御回答 (T_T)。そこで、撮影会開始から僅か3~4分で撤退し、別に目を付けておいた路線に移動するとともに、撮影会前日の12日に福井から一気にサンダバで移動して炎天下の上市で粘ったことが如何に正解だったかを改めて痛感したのでした!
なお、既に速報しましたが、稲荷町イベントにおける鉄道部門の要職におられる方のお話によりますと、8590系はミトーカ装飾にはなりません!\(^O^)/バンザーイ!! イベント中の関係者講演会では、主に京阪3000系改め10030形導入秘話、ならびに2階建て8831の導入秘話が語られ、これはこれで非常に濃いぃ内容でしたが (何と!来る20日にも緊急撮影会が開催されることになりましたので、前バラシをしてはいかんなぁ……というわけで、当面秘密☆)、東急第一狙いで来ていた私としては、残念ながら稲荷町で8590が展示されない分、せめて8590がどんな形式名・デザインになるのかだけでも知りたい……と内心思いながら聴いていたのでした。ところが、やはり同じことを考えていた参加者がおられ、一番最後に「ちょっと待ったぁっ!」とばかりに簡潔な質問が! そこでの御回答は、
*東急との取り決めにより、現在ではまだ形式名・デザインは発表
できない。
(二階建て8831の新車番もまだ発表できないとのことですので、
何はともあれ国交省への申請が通ってからのプレスリリースを待
て!ということなのでしょう。東急との取り決めということで、
果たして両社が組んだ記念活動があるのか否か気になります!)
*しかし少なくとも、一般車両をミトーカにすることはない。
……とのこと!! いやはや、既にミトーカの影響が及んでしまっている私鉄に東急の電車が行くということで、甲種輸送の実施が公表されて以来最も気になっていたのがこの問題だったのですが、その答えをいち早く知り、心の底から安心出来るようになったという点で、今回の稲荷町イベント・富山地鉄訪問は訪れる価値絶大!であったと思うわけです、はい♪ 9月以後デビューとのことですので、まずは新車番・新外装などのプレスリリースを心から楽しみにしたいと思っております。
また、使用路線は鉄道全線とのことですが、基本的には本線の富山~上市or滑川、及び上滝線がメインとなることでしょう。しかし個人的には是非、真冬の誰も乗っていない立山線山岳ゾーンにて、あのモーター音を力強く響かせながら、豪雪をかき分け進むところに乗り合わせてみたいですね☆ 実際、むかしは上滝線から有峰口・本宮まで直通する14710形のロングシート車が、岩峅寺から奥では誰も乗っていないというのに釣掛の絶叫を響かせていましたので……(遠い目)。