
天浜線・天竜二俣駅の由緒ある転車台及び扇形庫を見物し終え、ガイド担当社員氏に誘導されて構内踏切まで戻って来たところ、天竜二俣駅のもうひとつの名物である貴重な国鉄型保存車両=キハ20 443とナハネ20 347が、春の柔らかい光に照らされているという、何とも絶妙な光景が広がっていました♪ このうちキハ20 443は、長らく天浜線の前身である国鉄二俣線にて活躍したのち、三セク化・LE-DC化と同時に廃車、そのまま側線に押し込まれたものです。

一方ナハネ20 347は、かつて下関に配属されて「あさかぜ」の晴れ舞台で活躍したのち、尾久に転じてオール寝台急行「天の川」に用いられたとか。しかし周知の通り、東北新幹線の本数増に伴う夜行列車の削減やら、そもそも20系の余りにも狭い客車三段寝台が流行らなくなってきたことやら……により、僅か車齢10数年で廃車となり、縁あってこの側線にて保存されることになったとか。ただ、長年にわたり管理の手が入らず、以前ここを訪れた際には相当荒廃した雰囲気……。
しかし今や、地元で発足した保存会の皆様のご尽力により、このように極めて美しい姿を眺めることが出来るとは……本当に嬉しく有り難いことです。駅前広場に桜が咲き乱れる余りにも長閑な田舎の駅に、このような国鉄時代を偲ぶ貴重な車両が佇んでいる光景は、季節を変えてこれだけを目当てに訪ねても良いと思えるほどのものですし(時間が……汗)、あるいは思わず模型でこのような通常では「有り得ねー」編成を再現してみたくなると言うものです(笑)。