地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

嵯峨野観光鉄道20周年・DE10に記念HM装着

2010-05-25 08:32:00 | 地方民鉄 (近畿)


 山陰線京都口の一大ボトルネックとなっていた保津峡前後の区間が新線に切り替わるも、見事な渓谷美を誇る旧線を完全に廃線とするのは余りにも勿体ないということで、この区間にトロッコ列車を走らせる嵯峨野観光鉄道が設立されてからはや20年(開業は1991年)。派手な塗装をまとったDE10やトロッコ客車ゆえに「何だか如何にも観光客に媚びているなぁ……」と当初思ったものですが、ところがどっこい侮るなかれ!(^^; いざ実際に乗ってみますと、春から秋にかけて織りなす車窓風景の素晴らしさもさることながら、トキ25000の台車と台枠をそのまま流用したトロッコ客車の乗り心地の、まさにケツから背骨にかけてビリビリ響くかのような凶悪さ(笑)といったら……何度も繰り返し乗ってみたくなってしまうのが不思議です♪ そして、時折響くDE10のホイッスルや、ニス塗りの内装も、そこはかとなく古き良き時代の「旅」を演出しているような気がします。
 そんなトロッコ列車が一般ウケしないはずがなく、平日でもそこそこの乗客を集め、新緑・紅葉シーズンともなればなかなか指定券にありつけない……という好成績を維持しているのは見事と言えましょう。 



 普段、牽引機となるDE10は梅小路を保守基地とし、本務に入る際には「嵯峨野」と書かれた楕円形のHMを取り付けていますが、この春から設立20周年を記念した特別企画として、恐らく日替わりで(?)各種の円形HMを絶賛(?)取り付け中~♪ 今もやっているのかどうか分かりませんが、少なくとも私が今回の画像を撮影した5月14日の時点では取り付けておりました。沿線に住む鳥が描かれた、なかなかセンスの良いHMであることに大いに好感が持てますが、ネット上をウロウロしてみますと特急「さくら」「出雲」などのHMを掲げた日もあるようで……個人的には「出雲」姿をナマで眺め撮ってみたかったですね~。まさに「ガラポンくじ」のような、訪れたその時々のお楽しみといったところでしょうか。

※おことわり……嵯峨野観光鉄道はJRWが100%出資した子会社であり、線路もJRWが所有していますので、記事カテゴリも「国鉄型車両」とした方が良いのかも知れませんが、一応表向きJRと名乗っておりませんので、地方民鉄カテゴリに入れさせて頂きます。

台湾・花東線ナローのSL、堂々復活へ!

2010-05-24 09:26:00 | 台湾の鉄道


 日本統治時代につくられたあれこれのインフラや建造物がここ10数年来「台湾近代史の生き証人」として脚光を浴び、さまざまなかたちで活用されて人気を博しているのが台湾という国。たとえ経済的には完全に大陸の周辺として取り込まれそうな状況であるといっても、だからこそ社会・文化面で台湾らしさを保とうという発想も強く、その最先鋒として保存鉄道ブームが吹き荒れているようです。とくに、来年は中華民国100周年ということで、たとえ辛亥革命が台湾と無関係であったとしても、ちゃっかりとその記念を兼ねて台湾の鉄道遺産を盛り上げようという雰囲気がありありなのもまた台湾らしいと言えましょう。
 その中でも最大の目玉は、新線の開通によって廃止されて久しかった西部幹線・山線旧線区間の復活! 三義~勝興~泰安間を完全な観光鉄道として再整備し、途中の風光絶佳な場所には新たに魚籐坪駅を設置するなどして、まずは6月以降8月までは週末2往復運転を実施。来年以後本格的に営業するとのことです。この区間は私も乗ったことがありますが、保津峡とやや趣が異なるものの素晴らしい風景が展開し、いずれは嵯峨野観光鉄道との姉妹提携もひょっとするとあり得るのでは……とすら思えるところです。



 しかしここに来て、もう一つの強烈な保存鉄道計画が判明! 先日、台湾の鉄道総合サイト『台湾鉄道網』を見ていたところ、な何と何と!東部幹線の要衝・花蓮駅前にて保存されていたかつての花東線用ナローを徹底的にレストアし、花蓮駅西口に約1kmほどのナロー線路を敷設のうえ、SL・LDK59号 (1枚目の画像) を時速5kmで保存運転するとのこと! 牽引される客車はもちろん花東線のDC・PCということで、個人的には如何にも戦前の日本製DCらしい表情の車両 (2枚目の画像) や、必殺・ナロー寝台車の活用を期待したいところです (*^^*)。
 今回アップした画像は2005年に撮影したものですが、せっかく保存車両が立派な鉄道公園内に置かれているというのに、スペースが狭いところに大量に並べられ、かつ周囲の植え込みもあって、余り「引き」を取れずキレイに撮影出来なかったのが未だに悔やまれます。その後最近では、そもそもこれらの車両の多くが姿を消してしまったとのことで、「一体どうしたことか……まさか塩害でボロボロに?!」と心配していたのですが、実は復活に備えた長期レストアのためだったようで、いや~良かった良かった……。これであとは、新しい保存鉄道スペースが十分な広さを擁し、形式写真や走行写真を撮りやすいかどうかですが、果たしてどうなることやら (^^;
 台湾の保存・観光鉄道といえば、ここにきて更なる朗報も……。民間委託が杜撰な経営へと裏目に出て、しかも昨年の大水害で不通となっていた阿里山森林鉄道が、まず御来光見物客や森林遊覧客の乗車を安定的に見込める阿里山~祝山・神木間で6月19日に営業を再開するようです。嗚呼……台湾に前回出かけたのも早いもので2年2ヶ月前となり、体内台湾分も著しく低下しているだけに、なるべく長い時間を確保してこれらのスポットを訪ね歩きたいものですが……4~5日を超える休みをとれないのがうらめしや……。

インドネシアといえば……神奈臨DD5512も

2010-05-22 00:00:00 | 貨物列車 (神奈臨)


 インドネシアに譲渡された車両といえば、神奈川臨海鉄道でかつて活躍していたDD5512も、通い慣れた千鳥線の終端からそのまま船に載せられてインドネシアへ向かった……という話を風の噂に聞いておりました。インドネシアは国産のC-C級アメロコやB-B級箱形DLを多数擁し、入換用としても小粒なセミセンターキャブ機が活躍しているところですので、何故突然DLが1両だけ(しかもよりにもよって神奈臨!)譲渡されたのか全く真相はナゾのまま。まぁ勝手に予想するにつけ……千鳥線内でのインドネシア向け甲種シーンの画像がインドネシア鉄道当局者の目にとまり、「丁度良さそうなので余りがあれば譲渡希望」という話が神奈臨に舞い込んだためなのではないかと……(すみません、憶測で ^^;;)。
 しかしDD5512のその後については、上記の通りの主力機の陰に隠れてしまったようで、本線の本務機として活躍している姿は現地サイトでも全く目にすることが出来ず……。一時は「まさか研究のため全部バラされたのでは……?」と悲観することもありましたが、その後伝え聞く話によると確かに生息しているとのこと。そこで、断片的な情報をもとにGoogle検索やGoogle Mapを駆使してみたところ……ををっ!何と生息地をほぼ特定出来たではありませんか!! \(^O^)/



 その場所は、西ジャワ州チルボン近郊のジャティバラン駅。黄色一色に塗り替えられ、保線用モーターカーと一緒に置かれており、その近くには砕石車やレールチキの類が留置されていることから、どうやら重量級の線路工事列車を牽引するために重宝されている様子……。さらに調べてみますと、この駅はガンビール~チルボン間の1・2等特急「チルボン・エクスプレス」(毎日上下各数本運転) が停車することが判明! ジャカルタ市内からですと、だいたい所要半日でDD5512探訪・通過列車の撮り鉄・田舎駅前街歩きを楽しめるらしい……。
 というわけで夏のジャカルタ訪問では、何とか時間をひねり出してDD5512の第二の車生をしかと見届けたいと思っている次第です。もっともそれは、ジャカルタでの電車運行本数が減る日曜日に予定しているのですが、中・長距離列車は混みそうですので、指定券をゲット出来ればの話……(非冷房の2等車であれば大丈夫かな?と……^^;)。なお、Google Map画像によりますと、レール砕石積み込み駅はジャティバランとチルボンの中間にあるアルジャウィナングン駅であるらしいことも読み取れ、そちら (あるいはさらに別の駅) に移動してしまっているとしたら、それこそ半日仕事ではなくなってしまうのですが (^^;)。さてどうなることやら……。

 それにしても、DD5512の神奈臨時代画像を掘り起こすにつけ……タキ22900 (青化ソーダ用) をジャラジャラ連ねていた頃の千鳥線は本当に楽しかったなぁ……と。滅多に列車が来ない千鳥東線でDD5512の入線シーンをゲットして悦に入ったのも良い思い出です (笑)。もっとも、私がタキ22900全盛期の千鳥線を訪ねた当時は、何故かDD5515 (現・東急車輌入換機) が姿を現すことがやたらと多く (滝汗)、DD5512を意外なほど撮っていないことも改めて思い出しました……(^^;;;)。

メトロ7000系黄帯編成 (祝ジャカルタ譲渡)

2010-05-21 01:44:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 昨年の夏にジャカルタを訪れた際のレポートを以前延々と連載したものですが (^^;)、その後さらにメトロ7000系の入線・事故で大破した都営6151Fの復活・東急8500系&メトロ5000系の帯色変更などなど、見逃せない変化が次から次へと起こっております。とくに、現地ファンが発信するサイトに掲載された7117Fの余りにもカッコ良過ぎる新カラーリングに圧倒されるいっぽう、東急8039Fの現行の帯色が変わってしまう前にもう一度是非撮影出来ないものか……という思いが募ります。というわけで改めて……航空券のネット予約を「ポチッとな♪」(爆) かくしてこの夏、1年ぶりとなるジャカルタ遠征を敢行することが決定~!(^O^)。前回は約1週間滞在したものですが、今回はJ社の曜日限定激安チケットとの兼ね合わせや、他に行きたい国のために時間を割くことを考え、撮り鉄するのは実質3日というとんぼ返りを予定しております。もっとも、既に勝手は分かっていますので、さて如何に効率的に撮ろうか……とプランニングする間が結構楽しかったりします(笑)。ともあれ、ジャカルタ往復ポチッとな♪を記念しまして、以前東上線で撮影したメトロ7000系の画像をアップしてみましょう~。



 メトロ7000系は千代田線の6000系と同様、個人的に釣掛式電車ヲタであった10代の頃は一切眼中になく、非鉄時代を経て鉄活動を再開したのちも、抵抗制御車がどの路線でもまだまだ健在なあいだは大して興味も湧きませんでした (^^;)。しかし……VVVF化や「腰痛製造車」メトロ10000系の出現、そして7000系自体の副都心線向け改造が進むにつれ、電機子チョッパ車独特の音を奏でながら神出鬼没する黄帯残存編成が急に恐ろしく貴重なものに見え、東武東上線で8000系を撮った際に黄帯7000系も怠りなく記録したという次第です。
 しかし、今回アップした画像を撮影した2年半前の時点では (まだ「Y」ステッカーがありません)、メトロ7000系のジャカルタ譲渡なんて夢にも想像せず……(^^;)。それがいつの間にやら、1枚目の7123Fはジャカルタに行くことになり……バックの川越界隈マンション群の眺めがジュアンダ~ゴンダンディア界隈のオフィスビルの眺めに変わると思うと何やら痛快ですね(笑)。
 いっぽう2枚目は、無難に副都心線向け改造・帯色変更がなされた7129F。 窓が大きい編成は無難に全編成が副都心対応となるのだろう……と早合点しておりましたもので、まさかその後「改造せず→インドネシア」「改造→副都心OK」という運命の分かれ目が待ち構えていようとは予想だにしませんでした (^^;;)。

梅小路1080号機、日英両国旗で装飾!

2010-05-20 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 さすが英国製SLだけあって、ユニオンジャックが良く似合います……。



 デモ運転「スチーム号」の主力・8630、訪問時はこの位置で休息中~。



 「なめくじ」D51 1を先頭にした、迫力満点の大型SL三重連(爆)。



 戦時設計の小型SL・B20が屋外に出されているところに初めて遭遇 (^^;

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 京の都に鎮座する鉄道文化・鉄道趣味の殿堂である梅小路蒸気機関車館は、このたび英国ヨークの国立鉄道博物館との姉妹提携10周年を迎え、あれこれの記念行事や展示が行われている旨が公式HPでも紹介されていますが、とくにその目玉と言えるのは、貴重この上ない明治期の英国製SLの生き残りである1080号機 (葛生の山中で専用線廃止後も秘蔵されたのちJRWに譲渡) に日章旗とユニオンジャックを掲げて展示されていることでしょうか。昨年の秋、京都出張のついでに1080号機の屋外公開を眺め、日英両鉄道大国の歴史的なつながりに思いを馳せたものですが、今回1080号機が美しく装飾した姿に触れるにつけ、改めて日英友好万歳!という気分になったのでした。私は英国に一度行ったことがありますが、非鉄時代の最後の頃で、申し訳程度に地下鉄のサーフェス・ライン(かつての蒸気地下鉄道。車体はチューブと違ってまぁまぁデカい) を撮っただけ……(^^;)。今考えるとつくづく勿体ないことをしたものでした。いずれ再訪のあかつきには、SLの名機の数々と0系新幹線が仲良く展示されているヨークの鉄道博物館はもとより、いろいろな路線や保存鉄道で乗り鉄・撮り鉄したいものだ……という思いがこみ上げますね~。
 いっぽう、屋外には8630やD51+C62×2、それにB20が展示中~! 梅小路は一見すると常に同じ車両が展示されているようでありながら、実は訪れる度に展示位置が変わっているなど微妙な変化に富んでいますので、何度も再訪のし甲斐があるというものです。あとそういえば、C57 1がバラバラにされて修繕の真っ最中でした。ちなみに、今回の最大の目的はこれらの車両ではなかったりします (^^;)。続きは改めて~。