地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第六ジャカルタ炎鉄録 (19) 東急8612F

2015-04-19 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 本日は、今から60年前にインドネシアのバンドゥンで開催された「アジア・アフリカ会議」から60周年。当時独立ほやほやの国がひしめいていたアジア・アフリカの大団結をうたったこの会議は、その後遅かれ早かれインドネシアと中国、インドと中国の関係が超ゴタゴタになってしまいましたので「一体何だったのだ状態」となってしまったものですが (赤いC国が鬱陶しいからこういうことになった)、60年を経て改めて、相互協力と平和が確認されれば良いと思うわけです。と申しますか、バンドゥンはインドネシアであるにもかかわらず非常に涼しく快適なところですので、また「アルゴ・パラヒャンガン」に乗って行きたいなぁ……。否、先日も記しました通り、KRDEというシロモノ(Holecを改造した電気式DMU)に乗るために、来る8月の遠征ではバンドゥンに日帰り往復する気満々な私です。
 というわけで本日は、そんなバンドゥンへの道=ジャワ縦貫本線=ブカシ線を爆走する東急8612Fをアップしてみましょう~。



 とはいっても昨年ブカシ線で東急8500系を撮ったのは上の1枚のみ (^^;)。2枚目はフツーに (?) ボゴール線の運用です。昨年の訪問時、この編成はデポックに常駐しており、メトロ6000系と203系で占められ「千代田線状態」となっていたブカシ線にも稀に顔を出して異彩を放っていたわけですが、その後横浜線205系の8連が怒濤の勢いで就役し、ブカシ線は「千代田線」から限りなく「横浜線」になってしまったとのことですので、そこにたま~にフラフラと東急車がやって来る機会も限りなくレアになったようです。
 しかーし! そんな「横浜線」だからこそ、今後も東急8500系が乱入すれば「うぉーっ!長津田の甲種輸送用渡り線を通って直通運転だぜ!」と盛り上がれること請け合いでしょう (^^;)。否、別にそんなヒートアップしなくても、ボゴール~環状線を利用すれば、横浜線8連と東急8連がジャンジャン行き交ってますって……。
 ちなみに8611Fは、昨年8月の時点で既に運用から離脱してデポックに引きこもっていましたが、パクアン急行様のブログで先日詳報されました通り、一部中間車を新8007Fに供出したほかは、部品取り車となって急速に荒廃の度を強めつつあるようです。長年の活躍どうもお疲れ様でした……そして特に田都時代にはお世話になりました。さようなら!

新春京都鉄2015 (6) 湖西線抹茶113系

2015-04-18 00:00:00 | 国鉄型車両


 京都への出張ついでで103系や近鉄を激写し、夕方からの用務(お得意様へのプレゼン)を無事終えたあとは、京都駅前の宿にてビールを煽ってバタンキュー! (死語? ^^;) 翌朝は京阪600・700系鉄コレの主要駅一般販売に繰り出し、それぞれを長編成化する準備を整えたのですが、起床後のネット情報から「どうやらのんびり出掛けても全然OKだな」ということで、9時の販売開始の1時間少々前に某駅に着いて超余裕! 9時10分過ぎには列から解放されて自由の身となりました。
 そこで、夕方までに相州に戻れば良いとして、日中は関西でどう楽しむか……。一応天気予報では、京都・滋賀は9時以降雪と宣っており、しかも大雪注意報まで出るという気合いの入りようでしたので、ならば雪景色とMT54だ!ということで湖西線を訪れてみました。



 京都の113系はすっかり抹茶色化が終了に近づいたようで、今回姿を現した113系は全て抹茶色! 国鉄色またはカフェオレ主義者にとっては面白くない光景かと存じますが、東急ヲタにとってはますます愉快痛快な眺めです。しかし……天気は実に気まぐれなナマモノ。例によってO津京で撮影していると、晴れたり陰ったりと目まぐるしくライティングが変わり……この駅で午前中に撮るゆえ曇りまたは雪を期待していた私としてはヤル気激減……(-_-;)。強烈に寒風が吹き付けてしばれる割には、雪が降るほど気温が低いわけでもないというのは、撮り鉄していて一番イヤな気候です (苦笑)。というわけで、緑113撮影もそこそこに、丁度やって来た117系の近江舞子行に乗り、堅田まで寛ぎのMT54サウンド鑑賞を楽しんだのでした♪
 ちなみに、O津京での撮影中、大阪へ向かう12連新快速の最後尾がちょうど自分の目の前に停まりまして、車掌氏から「サンダーを撮られるのですか?」とお声がけ頂きました。個人的にはサンダバよりも113!ですので「いえ113目当てなんですが……」と答えたところ「それは失礼しました!」と一言残して発車~。そのときは「どうせ俺様は看板特急撮影には興味が薄いボロマニアだぜ。サンダバ万歳!と叫んでJRW社員を喜ばせてやれずに悪かったな」と内心思ったものですが (←性格悪っ! ^^;)、後で京都駅に戻ったところ、車掌氏の本意は全く別であったことが分かったのでした。何と……強風のため11時台以後のサンダバは米原経由に変更! 車掌氏は列車無線で当然それを御存知でしたので、わざわざご親切に「サンダバを待っていても来ませんよ~」と知らせようとして下さっていたのでした……。

第三ヤンゴン熱鉄記 (8) 旧客LBTX900

2015-04-17 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 英国紳士風の優雅な雰囲気を今も伝える元先頭車。(LBTX927)



 元中間車はこんな感じ。貫通路は全て封鎖。(LBTX946)



 元正面窓部分にルーバーを設けた珍車。(LBTX907)



 元乗務員用窓を小窓化して存置している珍車。(LBTX911)

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 ヤンゴンで見られるミャンマー国鉄客車を勝手に自己流で分析するという、恐らくどなたも期待されないであろうシリーズの二発目は、環状線客車における最大勢力であるLBTX900形! これは形態からして、英領ビルマ時代の置き土産であり、深いRで絞られた裾といい、窓を一部潰した痕跡から伺われる登場当時の優雅な大窓といい、大英帝国が植民地ビルマにおいて表現しようとした《文明》の姿が集約されているように思います……。
 そんな車両であるが故に、鋼体も台枠も非常にしっかりとしているのでしょうか、登場から70数年以上 (?) 経っても、牛歩に毛が生えたような環状線の運用では全くガタが来ず、しかも昨年の訪問時から約1年のあいだには、最新鋭のロングシート200ks特別車 (LBTZ13300形) に準じた車内アコモ整備 (但し扇風機は無いので引き続き運賃100ks) まで施工されています。そして一部の車両は、環状線運用のうち4運用が日本中古DCとなったことから、玉突きでマンダレー本線・ヤンゴン近郊区間用 (ヤンゴン~トウチャウカリー間を中心に、東郊の支線へ直通) として他の形式を含む3連を組むようになり、かつて日本中古RBE+RBT800であった運用や、東方紅21+RBT800であった運用を完全に置き換えてしまいました。
 しかしまぁ、今年度中に環状線の列車を全て日本製最新鋭電車にするという話は、ヤンゴンそしてミャンマー全体の電力不足に鑑みてインチキだとしか思えないものの、最近の日経新聞も伝える通り、ミャンマーでは日本企業の膨大な投資もあって火力発電所建設ラッシュが起きており、それらが完成する数年後には電力不足が解消され、さらなる経済発展の可能性が開かれることになります。その結果、今ある陸橋が全て嵩上げされて環状線が電化され、本当に電車が走ることになるかも知れませんし、あるいは新型高性能DMUが本当に導入されるとしても不思議ではありません。したがって、数十年前の英国の置き土産たる骨董品がガタピシ言いながら頻繁に行き交う光景は、どう考えても早くてあと1年以内(もしJRCのDCが大量配属されれば、あるいは現地紙が伝える日本製新型DMUが本当に出現すれば)、遅くともあと数年以内となることでしょう……。勿論、英国風の旧型客車といえば、本家英国の保存鉄道に行けばゴマンと走っているわけで、別に珍しいというわけでもありませんが、旧植民地の途上国でこれだけまとまった数が走っているという話は他に余り聞きませんので、興味のある方はお早めに……。

第六ジャカルタ炎鉄録 (18) 東急8610F

2015-04-16 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 先月ミャンマーとタイでDCや客車に興奮して来たばかりの私でありますが、その生々しい記憶も未だ冷めやらないうちに、先日フラフラと鶴丸航空国際線の公式HP画面に吸い込まれて行き、無意識のうちに勝手に指が動いて8月のジャカルタ往復をポチッとな……(爆)。昨年8月の遠征の際にJR205帝国と化しつつあったジャカルタの電車シーンを目の当たりにするにつけ、「来年はパスで良いかな」と思ったものですが、2・3月末に立て続けに開催されたインドネシア鉄の宴や、続々と入ってくるインドネシア最新事情に触れるにつけ、やはり毎年一回通う必要があるな……ということで、又しても鶴丸航空・線路脇にあるいつもの宿・インドネシア鉄道のカモになることが決定しました。特に今回は、東急新8007F・新8039Fといった、昨年夏の時点では想定せざるネタがありますし、急激に進み始めた客車の塗装変更 (階級を問わない標準塗装化)、神奈臨DD5512がよりジャカルタに近いところに移動し活躍する可能性、ナンボ線旅客営業再開、マジャ行増加とチコヤ駅営業再開 (笑) ならびにランカス客レ鈍行最後の活躍、南武線205系到着の可能性などなど……地味にいろいろな変化を味わうことになりそうです。あと、出来れば2009年の初訪問時以来久しぶりにバンドゥンまで往復し、KRDEというシロモノに一度乗ってみたい……。



 それにしても8月の予約を4月のうちにやってしまうとは気が早すぎる話の極みかも知れませんが、ことジャカルタ直行便利用にあっては切実な話です。周知の通り、日本企業の東南アジア投資ブーム、なかんずくインドネシアとの関係強化はますます加速しつつあり、それは先月のジョコウィ大統領訪日 (新幹線乗車を期に、ジャカルタ~スラバヤ間の高速鉄道は後回しでも良いや、という気まぐれを撤回して頂ければ、一日本人として幸甚の極み) や経団連トップのジャカルタ訪問などからも明らかですが、その結果……成田発着ゆえ青翼航空と比べて不利な鶴丸航空でも事前にかなりの席が企業や旅行会社によって押さえられてしまい(実際にここ1~2年は乗れば大体満席)、公式HPにて個人がディスカウント価格で予約可能なエコノミー席はかなり限られています。だいぶ先の話であっても……(@_@)。勿論、席の位置を問わなければ、あるいは金に糸目をつけずビジネスクラスでも良ければ、1~2ヶ月前の決断でも良いのかも知れません。しかし私は長距離線では通路側に座りたい……。それに、早めの予約で航空券代も安く上げることができれば、遠征費のトータルを10万円ちょいに抑えることが出来、財布にもウレシイというものです(今回、出発日による微妙な運賃の違いを研究分析し、燃油サーチャージが大幅に下がったこともあって、運賃with空港使用料は65,000円に抑えることに成功♪ 鶴丸航空ジャカルタ線の幅広デラックスな椅子でこの御値段なら最高に御の字♪)。
 とまぁこんなわけで、夏まで怪社の仕事も刻苦奮闘しなければ……(^^;

 そこで、昨年8月のジャカルタ撮り鉄の続きとして、東急8610Fです~。8610Fは8607Fと並び、JALITA亡き今やジャカルタ8500系の目玉的存在ですが、8610Fの場合はとりわけ黒地に白字の現地幕がカッコ良い♪ 果たしてNAMBO幕が存在するのかどうか分かりませんが、出来ればそのうちDURI・MAJA・PARUNG PANJANG・BOJONG GEDEなどのレア幕でも撮ってみたいものですね……(運転士氏の気まぐれや、滅多にないスルポン線運用に入らない限りムリか)。基本的に8610Fは最近非常に良好に整備されている編成のひとつ……という印象ですので、次回の訪問時にも入場していなければ元気な姿を見せてくれることでしょう。
 なお、8608Fは昨年の遠征時に一度も見かけなかったのですが、不調で長期離脱し最近復活したということで致し方ありません。今度の遠征では多分会えることでしょう。

タイの12・14系観光ラッピング車

2015-04-15 00:00:00 | タイの鉄道


 タイにおけるJR中古客車群の活躍は先日アップしました通り、毎日運行の定期列車としてはノーンカーイ急行に用いられるオハ12改め2等冷房座席車が最後になってしまったと思われるのですが (嗚呼……何とか13・14レでも生き残っていて欲しいものです)、貸切運転用の豪華車両として改造された車両が常時クルンテープ駅の片隅にてスタンバイしているのは、既にバンコクを訪れる鉄ヲタの間では有名な(?)話かと存じます。したがって、クルンテープ駅を訪れさえすれば余程のことがない限り、古き良き駅構内に佇むこれらの車両を眺めてしみじみとした境地に浸ることができますが、通常であればこれら貸切豪華車両は構内の一番脇の普段ほとんど使われていない線路に放置され、そこは往々にして余り撮りやすくないという問題もあります。



 ところが何と! ヤンゴン遠征を終えて帰国ついでにバンコクに寄り道し、イースタン・オリエント急行を激写して満足のうちに眠りに就いた翌朝、4時に起床して身支度ののちクルンテープ駅にタクシーを飛ばしたところ (渋滞とは一切無縁の時間帯につき、宿泊しているラーチャプラロップ駅界隈からクルンテープ駅まで15分少々で着いてしまい……速い速い♪)、巨大ドームに覆われた頭端式ホームの非常に目立つ位置に、クルンテープ~ナコーンパトム~ホアヒン観光ルート宣伝ラッピングを施された12・14系各1両がドーンと鎮座しているではありませんか!! もう思わず眠気も吹っ飛び、様々な角度から激写!したことは言うまでもありません (笑)。恐らくタイ国鉄としても、稼働率が低い貸切車両をもっとアピールしたいのでしょう……。というわけで、次回訪れる際には是非この位置に、展望車化された24系客車を置いて頂きたいものです~。
 ちなみに、何故そんな早起きをしてクルンテープ駅に至ったのか……その理由はまた改めて。埃まみれの難行苦行に敢えて挑み悶絶するという狂気の至りな一日を書き連ねるつもりです (^^;)。